大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「「カナダ留学フェア」の裏側」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
カナダにいらっしゃい!

大澤 眞知子

オオサワ マチコ
( カナダ留学・クリティカルシンキング専門家 )
Super World Club 代表
サービス:1件
Q&A:116件
コラム:1,648件
写真:1件
お気軽にお問い合わせください
※ご質問・相談はもちろん、見積もりや具体的な仕事依頼まで、お気軽にお問い合わせください。
印刷画面へ
専門家への個別相談、仕事の依頼、見積の請求などは、こちらからお気軽にお問い合わせください。
問い合わせ
専門家への取材依頼、執筆や講演の依頼などは、こちらからお問い合わせください。
取材の依頼

「カナダ留学フェア」の裏側

- good

留学 大学・高校正規留学 2018-02-01 06:07

「高校留学」をままごとのように考えている質問が毎日毎日続きます。

カナダ大使館が関与する「カナダ留学フェア」なるものは、カナダに高額の授業料を落とす商品探しの場を、カナダの教育機関からのセールスマンに提供している場です。

日本の甘い親子には「バラ色の夢の国」への誘いに見えるのでしょうね。

 

(質問)

 

カナダに高校留学を考えているのですが、自分でやるのはなかなか難しいので、なるべく安くて初心者でも安心できるエージェント を紹介して欲しいです!

カナダ大使館のカナダ留学フェアは役に立ちますか?

 

(回答)

1994年からカナダで日本から来る学生の支援をしています。

日本の学校でも成績優秀、英語の思考法も学び、日本の教育の長所とカナダの教育の長所とを武器とし大学のdegreeを取れる学生をサポートをして来ました。

 

高校留学には問題が山ほどあります。

無責任に「バラ色の夢」を語り、現実を隠すエージェントに騙され、何の能力もなく、準備もなく、カナダ社会についての知識もなく、送り込まれる日本人高校生の悲惨な現実をずっと見てきました。

 

手も差し伸べますが、もともとの能力不足、精神年齢の幼さなどが大きなマイナスとなり、何の能力も身につかず、カナダの学校の片隅で寂しい時間を過ごし帰国して行きます。

卒業したいと、世間知らずも甚だしい高校留学をした生徒はもっと悲惨です。

卒業までの道のりも見えないまま、失念し、中卒のまま帰国して行きます。

 

カナダで生まれ、英語で育ち、社会全体に存在するクリティカル・シンキングの中で能力・スキルを付けたteenager 達が、次なるレベルに向けて思考法を特訓するのがカナダの高校です。

 

クリティカル・シンキングゼロ、低い英語力、社会経験もない日本からの幼い高校生が、同じ教室で同じ授業を受けられるなどと、なぜ思えるのかが未だに不思議でなりません。

 

日本からの能力の低い高校生は、高い留学生用の授業料を払ういいカモとして見られています。

学校が面倒をみなくても、エージェントが適当にあしらいます。

ホームステイでも、文句を言う英語力もない日本からの高校生は、毎月ホームステイ費を払う単なる商品として見られます。

 

カナダの高校生たちは、日本から来た英語の出来ない、カナダの常識もない高校生になど興味は持ちません。

そんなあり得ない夢を語るのがエージェントだと理解しておいて下さい。

どのエージェントでも大差ありません。

 

うまく話しに乗せ、カナダの学校に送り込むことが出来れば、エージェントには多額のリベートが転がり込む仕組みです。

高校留学がどれだけ厳しく、結果が伴わないかなどは口が裂けても言いません。

 

カナダ留学フェアについても要注意です。

カナダ大使館で行われるので、信頼出来るものだと勘違いをしてしまう人が多いです。

大学などの説明は、役に立つものもあると思いますが、高校留学の勧誘をしている人たちの話しには乗らないように。

 

カナダのスクールボードには、生徒勧誘の担当者がいます。

能力給の人もいますので、勧誘セールスに必死です。

年中アジアの国を回り、まるで車を売るように自分の学区を売り込みます。

もちろん、バラ色話ししかしてくれません。

今までに何人の日本人高校生が、失敗し、卒業も出来ず帰国したかなどは絶対話してはくれません。

 

セールスマンですので、話しは上手ですから、そこも気をつけてください。

「ああ、こんないい人がいるならこの学校にしよう。」とまんまと騙される人も多いようですが、カラクリがあります。

留学フェアなどで勧誘する担当者は、あなたが留学した後、まず出会うことはありません。

セールス専門だからです。

実際の留学生担当者は別です。

カナダに着いて「話しが違う」と思っても後の祭りですので、要注意です。

 

「高校留学したい! エージェントを探さなきゃ!」という思考経路での留学はしないこと。

 

日本でつけた学習能力に自信を持ち、日本で十分能力を身に付け、英語のクリティカル・シンキングの基本も学び、準備の出来た高校生のみに「高校留学」の意義があります。

 

そうでない場合は、大切な人生の一番楽しく大切な部分を失ってしまうことになる可能性が限りなく高いです。

自分の実力、自分の人生を熟考してみることですね。

 

カナダから真実を語り続けていますが、未だに甘い甘い日本人高校生がたくさんカナダにやって来ます。

この「イカサマ高校留学」をどう止め、犠牲になる日本人高校生を減らすことが出来るか、カナダの教育関係者達にも働きかけています。

 

Grow up.

 

プロフィール対応業務経歴・実績連絡先・アクセスサービスQ&Aコラム写真