大澤 眞知子
オオサワ マチコグループ
英語は話せませんが高校留学出来ますか?
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目的も能力もないことをすっかり忘れて「留学」という響きに憧れているケースですね。
日本の楽しい10代の生活を捨てて、なぜ、わざわざ自分の尊厳までなくなりそうな悲惨な経験をしに「留学」したいのか不思議です。
(質問)
私は高校留学したいと思っており、資料請求をしたり色々調べたりしています。
私は、英語が全く話せません。それに、人見知りで心が弱いです。ですが、留学して英語が話せるようにたくさん勉強し現地の文化を知り、たくさんの経験を通して自分を変えたいと思っています。
エージェントを通すと費用はやっぱり高くなるんでしょうか?
高校留学のエージェントを通さない場合の手続き等を分かりやすく教えてもらいたいです。
(回答)
カナダからの忠告です。
30年近く、日本からやって来る優秀な学生の支援をしています。
「留学」特に「高校留学」に関しての大きな間違いが日本に蔓延していることに危機感を持ち、たくさんのコラムを書いていますので、ぜひ読んでみて下さい。
今回お尋ねの内容は、すべてコラムが網羅していますが、簡潔にまとめてみます。
1.英語が全く出来ない場合は、絶対「留学」しないこと。
「留学」は英語で学問をすることです。
英語で何かを学びに行くことです。
単に英語圏に行ったからと言って、英語は出来るようにはなりません。
もともとの英語能力も高く、英語圏の学校で必須のクリティカル・シンキングを理解出来ている学生のみが「留学」出来ますし、英語の力も向上します。
英語が出来ないで「偽留学」をしてしまうと、お金も時間も無駄遣い、大切な人生の一部を失ってしまうことになりますよ。
2.「留学」では人間性は変わりません。
上記で述べた、能力の高い人が「留学」した場合、生来の能力が開花するのみです。
生まれながらに持っている性質「人見知りなど」は、外国に行っても変わらないどころか、何倍にもマイナスになり表面化してしまいますよ。
3.エージェントを通すと、もちろん費用は高くなります。
エージェントは、1人紹介していくら儲けるという商売です。
どうしたらその1人からたくさん取れるかを競うのが、エージェントのセールスマンです。
また、エージェントに頼らないといけないほど英語もわからず、外国とのやりとりが出来ない場合、
「留学」はタブーです。
3.エージェントを通さない高校留学のマニュアルをコラムにまとめていますので、上記リンクから読んで下さい。
それが自分で出来るだけの英語力と交渉力があれば「高校留学」にも価値を見出すことが可能です。
相談者のように、「留学」について無知なまま、何の具体的、現実的な目的もなくカナダに来た日本人高校生をたくさん見てきました。
悲惨です。
カナダ側も「あの子たちは、能力も常識も英語力もないのに、なんでわざわざ親元を離れてカナダに来たの?」「親は面倒を見るのを放棄したの?」という見方をしているくらいです。
日本人の似非高校留学生の評判は最悪です。
日本のレベルを落としているとも言えますね。
エージェントはそんな話は一切なし。
「簡単で楽しいですよ。」のバラ色セールスでうまく嘘をつきますので、要注意。
大切なあなたの人生、無駄にしない選択をして下さい。
Grow up.
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