大塚 嘉一
オオツカ ヨシカズ一秒でアメリカ人になる方法
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以前にも紹介しましたが、大事なことなので、もう一度。
舌全体を持ち上げ、その奥の方(根本の方)の両脇を、上の奥の左右の歯の内側につけるようにして、先端は垂らすようにします。そのようにして、アーと言ってみます。すると、これはびっくり、アメリカ人が、話をしている最中に、いったんストップし、次の言葉を探しているときなどに漏れてくる、あの音が、出てくるではないですか。
日本人が日本語を話す場合、舌は、口の中の下のほうに佇んでいたり、あるいはちょっと浮いた感じでいると思います。このまま、アーと言うと、当然、日本語のアーです。これに対して、英語ネイティブは、特にアメリカ人は、上記のように下を配置しています(アンカー・ポジションと言われます)。たぶん、無意識のうちに。
英語、特にアメリカ英語で、音の欠落という現象があります。例えば、cotton と言う場合、真ん中の t の音が、省略されるのではなく、タイミングとしては、あるかのようにするが、音としては発音されない、ということがあります。これなどは、上記のアメリカ人の舌の配置に起因する現象なのではないでしょうか。
私は、英語のネイティブの発音を追求して、個々の発音を勉強し、発声法やアクセント、イントネーションにも気をつけてみるが、何かが違うと思いながらいたとき、これだ、とジグソーパズルの最後の一枚がパチッと嵌ったような気持ちになった発見でした。
いずれにしろ、発音は、理屈だけではなく、鍛錬が必要なこと、また人によって習熟にかかる時間が異なることなど、スポーツや体育の種目と同様の側面があります。
そうまでして、アメリカ人の真似なんかしたかないや、という方に。発音に気をつけるのは、相手におもねるのではなく、相手を尊重し、円滑なコミュニケーションを成立させるためだ、と思うとよろしい。外人に、流ちょうな日本語で話しかけられたとき、でも勉強した日本語だよなあと分かったときの気持ちを想像してみれば、了解されることではないでしょうか。
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