堀江 健一
ホリエ ケンイチグループ
チア☆ダン2 やりたい事・劣等感・負けん気・自信・自己否定
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最初、チアダンス部を作った時、言いだしっぺの転校生の汐里(演:石井杏奈さん)さんは、とにかく頭には
「打倒JETS!」「全米制覇!」しか頭にありませんでした。
きっと思春期ですから、「何者かになりたい!」気持ちが強かったのでないだろうかと思います。
普通に考えてもチアダンスやりたい!と思って、ナンバーワンを目標にしよう!と思うことはあっても、
まるで復讐か何かのように打倒!打倒!に燃えるというのは考えにくいことのように思えます。
理由は第2話で語られます。
汐里が転校前のチアダンス部の大会中、なんでもないターンで失敗し、そのせいでチームの輪も乱れJETSに負けた過去がありました。
そして負けた理由を自分のせいの様にされてしまったのです。
結局親の都合で転校することになったのが転校した直接の理由ではあるのですが、
歪んだ復讐心で打倒JETSに燃えていたのですね。
相当「負けん気」が強いように感じます。
そこまで打倒に燃えていない他のメンバーは、そこまでの意気込みもないまま、その復讐に利用される形になってしまったのです。
そんなこともあってか、汐里のやる気がすごすぎて、初心者のメンバーにもダメ出しのしまくりです。
元々そんな自分の理想通りに、要求通りに人をコントロールしようとしてしまう所があるとしたら、
前の学校でも人間関係は上手く行っていなかったかも知れません。
普段から他人にも厳しくて、だからちょっとした自分のミスでも周りから寛容に許してもらえなかったのかも知れませんね。
「ターンが周りきれていないよ!」とか注意して、その注意は間違っていない。
間違ったことは言っていないけれど、正しければ何を言っても良いのかって話です。
いますよね、私は間違ったことは言っていないと主張して、誰もそれに反論できないけれど、反感だけ持たれてしまうって人。
そして本人が一番そんなことになっているとは気付いていないのです。
このような
「自分のプライドが傷付けられて、それを補完するために何かにやる気を出す」
と言うこともある事です。
それは言い換えると劣等感の裏返しみたいなものです。
格闘家やボディビルダーの方などはわかりやすい例であるのですが、
昔、ひ弱でいじめられていた。その悔しさをバネに尋常ではない努力を重ね肉体を鍛え、今ではムキムキ!なんて例です。
ありましたよね、昔の少年誌の最後の裏表紙に
「そんな僕がこの筋肉増強マシーンを使ったら、今ではこんなムキムキに!女性にもモテモテに!」なんて広告が。
それが悪いとは思いません。
むしろ強烈にその人の動機付けになって、物凄い頑張る力が出たりします。
自分に出来なかったことが出来るようになって、劣等感も治まり、自分に自信が付けば、こんなに良いことはないと思います。
一流と呼ばれるほどの仕事をする方には、その努力の裏にはこんな劣等意識から発生する強い目的意識があったりする事もある場合があるのではないでしょうか?
劣等感をバネにするって事です。
ただ、そこまでの人一倍、いや2倍3倍の苦しい努力を重ねるには相当な「負けん気」が必要に思います。
やりたいと思う願望の強さ=負けん気の強さ と言える事もあるかと。
負けない自分⇒勝てる自分⇒自己理想が高くなる
と言う事になります。
理想を高く持つのは素晴らしい事ですが、汐里さんの場合、理想が高くなりすぎて現実的な今の自分をあまり客観的に見れていないことが問題になっているように思います。
自分は出来る!と表面上自信は持てているのですが、出来ない事もある自分は見えていない、見ようとしていない感じですね。
ある意味、それは今の自分を否定してしまう事になります。
意識では自信があるのに、無意識的には自己否定してしまっているのです。
平凡な私にはそこまでの負けん気って持てないんですよねぇ。
ストイックにひたすら努力し自分を鍛える(身体だけでなく)ことなんて、あまり出来そうにないので、すごいなぁと思います。
劣等感が強ければ、誰でもそれだけのエネルギーで努力を重ねて、なかなか出来ないことでも出来るようになれるものでもないでしょう。
むしろそこまで到達するのは一握りの人だけなイメージです。
でも劣等感が無ければ、頑張ろうと思う気持ちも目標も湧いて来ないかも知れません。
負けん気が無いと、「負ける気」しか持てなくて、やりたいとさえ思えないかも知れません。
なんだかすごい絶妙なバランスで成り立っているように思います。
だからみんな悩むんですよね。
ただ言えるのは、劣等感は悪者なだけではないのだと思います。
でもどこかで劣等感がずっとくすぶっていたりすると、
その人は「出来るようにならなければならない」と言う焦りや強迫観念から開放されることにはなりません。
これは劣等感が強い人にとって、人生を非常に苦しく生きにくくさせてしまいます。
このように劣等感をバネに頑張ることは、もともと「楽しいからやりたい」と言う「やりたい」ではなく、
「やらなければいけない」と言う追い込まれたような熱情から来ていることがあり、
例え当初の目標を達成できても不安が残ってしまうところに問題が生じやすいように思われます。
歳を経ると、全体的なエネルギーが減って来てしまうものです。
劣等感も、それをバネにして来た頑張りも段々出来なくなってきます。
今まで頑張って来た努力が成果として周りにも認められ、自分でも達成感や満足感を感じられていたら、
劣等感もあまり感じなくなって来ることでしょう。
つまりそれは「人が丸くなる」と言うことを意味しているのではないでしょうか?
最近では丸くなるどころか、キレる老人が問題にされています。
「負けん気」が強すぎるのかも知れません。
歳をとって、色々衰えて来た自分が受け入れられなくて、「老人扱いするな!(バカにするなぁ!なめるなぁ!)」と言う気持ちが、怒りとなって衝動的にキレてしまう様に思います。
頑張って来た成果を認めてもらえていない気がして、不満が強いのかも知れません。
頑張って来たなぁと、自分でも自分を認めてあげられていないのかも知れません。
劣等感がいつまでも沸々と煮えたぎっているのかも知れません。
今までずっと頑張って来て、税金や年金も払ってきたのに、安心して生活出来ないほどの少ない年金しかもらえなかったら、
それは今までの頑張って来た人生を否定されているような気になるのも無理もないかも知れません。
普通に勤勉に仕事して来た事が、ある日突然会社から
「あんたの仕事、明日からこのコンピュータがやってくれるから、あんたもう必要ないよ」と言われかねない世の中です。
コンピュータを相手に負けん気を保つことが出来るものでしょうか?
非正規社員では、生活に余裕が出来るお給料ももらえなかったりします。
やりたい事をやって、人に認められて、何かしらの成果を得られたら、こんなに良い事はありません。
でも、それが得られる事が難しい世の中のように感じます。
やりたい事=仕事(成果としてのお金)と思ったら、本当にやりたい事を見つけるのは難しい事だと思います。
やりたい事=お金を儲ける事。
でも何をやったら儲かるのかわからないし、成功するのかもわからないから、やりたいこともわからない、
と感じている人も多いのではないでしょうか?
やりたい事=結婚(成果として生活の保障)と考える方も多いでしょうが、
上の様な理由で、やはり本当に私って結婚したいんだっけ?
どんな人と結婚したらきちんと成果が得られるんだろう?
と迷われる方も多いのではないでしょうか?
負けん気が強い人ほど、人より条件が良い結婚をとか理想してしまうものでしょう。
やりたい事って、一体どう捉えて考えたら良いんでしょうね?
負けん気が持てない人は、やりたい事をどう見つければ良いのでしょう?
まだまだ続きます。
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