堀江 健一(恋愛恐怖症・心の問題カウンセラー)- コラム「思い出のマーニー 1 傷付くのが怖くて人を遠ざけ、遠ざけられた人も傷付き、また自分も傷付く」 - 専門家プロファイル

堀江 健一
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思い出のマーニー 1 傷付くのが怖くて人を遠ざけ、遠ざけられた人も傷付き、また自分も傷付く

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恋愛心理 自己受容 2014-08-26 16:57

思い出のマーニー
2014年作品
スタジオジブリ最後の劇場用アニメ映画になってしまうかも知れないということで、7歳の姪っ子と観て来ました。


12歳の少女杏奈は、人に対して意固地な気持ちやひねた気持ちがあって、上手く付き合う事ができず、孤立してしまっています。

そしてそんな自分を、自分でも「嫌い」なのです。

それには理由があって、両親が自分を残して交通事故で亡くなってしまうのですが、引き取ってくれたおばさんが、行政から援助として「お金」をもらっていることを知ってしまい、そのことを「お金のために自分を引き取ってくれたのだ」と思ってしまっているようです。つまり、そこに「愛」があるわけではないのだ、と。


おばさんと言う人も心配性な所はあるものの、実の娘のように杏奈を思っているのは、観客からすれば一目瞭然で、なぜそんなにおばさんを信じる事が出来ないのか?周りの友達たちの事も信じてやれないのか?少女の繊細な心の不思議なところです。


そんな杏奈が、少し日常から避難するために、北海道の田舎の親戚に預けられます。
その田舎町で、謎の外国人少女マーニーと出会い、マーニーとのちょっとした冒険や友情を通して、杏奈のこんがらかった心が、次第にほどけて行くというお話です。

一旦心を閉ざしてしまった人の心を開くというのは、大変難しい事です。

このお話では、両親のことはあまり出てきませんが、両親が自分だけを残して死んでしまうというのは、まるで自分が捨てられてしまったような気がするものかも知れません。

前回までの「晴天の霹靂」でお話したような、原初的な愛情欲求が満たされずに、複雑な心境を抱えてしまってもおかしくないことでしょう。

私が、中学校の相談員をしていた時、両親が幼くして離婚してしまった少女を思い出します。

彼女も心を閉ざしてしまい、自分の気持ちを人に表現する事も無く、聞いてくれるものも少なかったのかもしれません。

その場その場を何とかやり過ごすために意味不明な言動を繰り返していたため、周囲からは孤立し、ますます周りの生徒や先生たちもその扱いに困惑し、悪循環のように「独りの世界」に閉じこもってしまっていました。

そんな時、カウンセラーと言えども、遠~くの方から、少~しづつ一歩一歩近づいていくしかなかったりします。


色んな意味で、「人を信用できなくなる」のですね。何しろ一番信頼していた両親に「裏切られてしまった」ようなものなのですから。

そして、親にさえ裏切られた「自分のことも信用できなく」なってしまいます。
「自分は産まれて来た価値があるのだろうか?」と。


カウンセリングにおいても、子供のカウンセリングが出来る人は、大人のカウンセリングも出来るが、大人のカウンセリングが出来るからと言って、子供のカウンセリングが出来るとは限らないと言われています。


それだけ子供の心は繊細で、しかも本人でさえ自分が考えている事を、言葉にして説明するのは難しく、自分が何を悩んでいるのかさえ意識できなかったりするもので、大変難しいものなのです。


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