対象:独立開業
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少々ややこしい質問です。今IT関係の事業を起業中です。個人事業と登録するわけですが、従業員がいます。ただこの従業員はフランス系のプログラマーで日本には就学ビザ(日本語の勉強)で在住しています。今後また従業員を増やすことも前提にしていますが、まずは彼を雇うのに辺りどういう手続きをこなさなくてならないのでしょう?
もう少し細かく聞くと、
1.彼は就学ビザですので、「一日4時間」働けるわけですよね?IT関係ですので、基本受注性で彼に仕事を回すことになります。それで彼は自宅から働くので、どうすれば「一日4時間」と証明できるのでしょうか?
2.受注性ですので、時給や月給による給料ではなく、プロジェクト完成により給料を支払う形がいいのですが、この場合これで問題はないのでしょうか?
3.個人事業でも従業員を雇う場合は「雇用契約書」を提出し、「労働保険」と「社会保険」も必要であることは承知です。ただこの場合は従業員数が4人以下ですし、電気通信関係の事業ですので、「社会保険」の加入は必要ないのかと思います。しかし今後従業員数が増えるに連れどうなるのか、それ以前に「労働保険」と「社会保険」の加入は日本国民でない従業員には必要なのでしょうか?そして今後日本国民権を持つ人間を雇用した場合、どうやってビザの従業員と日本国民権を持つ従業員とを分けるのでしょうか?
ということを考えると彼をアルバイトや、フリーランスとして雇うほうがいいのでしょうか?ややこしい質問ですがどうかよろしくお願いします。
その他役に立つ情報がありましたら、それもよろしくお願いします。
ありがとうございました。
hellloさん ( 東京都 / 男性 / 20歳 )
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就学ビザの外国人をアルバイト雇用する場合の手続実務と留意点
Hellloさん、こんにちは。
就学ビザ(在留資格「留学」)で日本語学校に在籍する外国人を雇用する場合の手続実務についてのご相談ですね。ご質問の内容を簡単に整理すると、(1)就学ビザの外国人(留学生)はどの程度働けるのか、在宅勤務の労働時間をどう証明するのか、(2)プロジェクト完成型の報酬(業務委託)にできるのか、(3)個人事業で電気通信業の場合の労働保険や社会保険の扱いはどうなるのか、(4)正規雇用よりアルバイトやフリーランスの方が適切か、(5)その他留意点はあるか、というご質問だと思われます。以下、それぞれについて、まず回答を示し、その後に詳しく説明いたします。
まずは、ご質問に対する回答です。
(1) 留学生は、資格外活動許可があれば週28時間以内で就労可能です。在宅勤務でも、勤怠記録等により労働時間を客観的に管理できれば問題ありません。
(2)IT業務であっても、実態が労働である場合は、プロジェクト完成型の業務委託ではなく雇用契約とする方が適切です。
(3)個人事業で電気通信業の場合、従業員が5人未満なら社会保険(健康保険・厚生年金)の加入義務は原則ありません。ただし労災保険は必ず加入し、雇用保険は要件を満たせば加入します。外国人でも制度は日本人と同じです。
(4)留学生は週28時間以内という制限があるため、正規雇用よりも短時間のアルバイトとする形が現実的です。フリーランス(業務委託)は慎重に検討する必要があります。
(5)実務上重要なのは、在留資格の確認、週28時間以内の労働時間管理、外国人雇用状況届出などの行政手続を適切に行うことです。
次に、手続実務についてご説明いたします。
【在留確認(雇入れ前に必ず実施)】
日本語学校に在籍する外国人の在留資格は原則「留学」です。留学は原則就労不可ですが、「資格外活動許可」がある場合に限りアルバイト就労が可能です。上限は週28時間、長期休暇中は1日8時間で、週単位の管理が必要です。在留カード原本で、(1)在留資格(留学)、(2)資格外活動許可の有無、(3)在留期限を確認し、写しを保存します。可能であれば、休学中でないことなど在学状況も確認するとより安全です。
【業務委託ではなく雇用契約とすべき理由】
IT業務で「プロジェクト完成ごとに報酬を支払う」形を検討することはありますが、留学生の場合は特に慎重な判断が必要です。資格外活動許可で認められているのは通常アルバイト就労です。業務委託契約は、実態によっては独立した事業者としての就労と評価される可能性があり、入管法(出入国管理及び難民認定法)上問題となるリスクがあります。また、契約名称が業務委託でも、業務内容への具体的指示、時間拘束、成果物の修正指示、専属性などがあれば、労働者性が認められ、労働基準法が適用されます。さらに、留学生は週28時間の上限管理が必要であり、実務上は時給制を基本とする雇用契約の方が、入管法・労働法の両面で安全です。
【雇用条件の設計(仮に1日5時間×週5日=週25時間として説明)】
週25時間は上限28時間以内なので時間要件は満たしますが、雇用主が客観的に時間を管理できる体制が必要です。在宅勤務でも、始業・終業の打刻、日報、作業ログなどで実労働時間を記録し、週合計で管理します。賃金は、最低賃金(東京都の最低賃金は現在1,226円、毎年10月に改定)以上の時給制を基本とするのが望ましく、成果報酬のみでは最低賃金や労働時間管理との整合が崩れやすくなります。労働条件通知書(兼雇用契約書)には、業務内容、就業場所、所定労働日・時間、休憩、休日、賃金等を明示します。
【労働保険・雇用保険(国籍での区別はない)】
労災保険は、労働者を1人でも雇えば強制適用です。雇入れ日で労働保険関係が成立するため、労働基準監督署へ労働保険関係成立届を提出し、概算保険料申告書を提出・納付します。雇用保険は、週20時間以上かつ31日以上の雇用見込みで加入義務が生じます。ハローワークへ雇用保険適用事業所設置届、被保険者資格取得届を提出し、併せて外国人雇用状況届出も行います。
【税務(開業・給与)】
個人事業の開業時は税務署へ開業届を提出し、青色申告を希望する場合は青色申告承認申請書も提出します。給与を支払う場合は、給与支払事務所等の開設届出書を提出し、源泉所得税を原則翌月10日までに納付します。従業員が常時10人未満であれば、納期の特例(年2回納付)の申請も可能です。年末には年末調整、毎年1月31日までには法定調書の作成提出が必要で、住民税についても給与支払報告書を各市区町村へ提出する必要があります。
【社会保険(将来の備え)】
個人事業は、一定業種で常時5人以上になると健康保険・厚生年金が強制適用になります。電気通信業はこれに該当します。現時点で5人未満なら原則任意適用ですが、増員予定があるなら、5人到達時の新規適用を見据えて賃金・就業形態のルールを整えておくと安心です。なお、今回雇用予定の外国人の方は、日本語学校に在籍する留学生であり、資格外活動許可による週28時間以内の就労制限があるため、通常のアルバイトでは健康保険・厚生年金の加入対象とはなりません。
【在宅勤務・受注型業務での時間管理の具体策】
在宅で受注型の開発を任せる場合でも、「成果物があるから時間は不問」とはできません。雇用である以上、労働時間の把握が必要です。実務では、勤怠ツールによる打刻、業務日報、作業ログ等で証跡を残し、週28時間以内を管理します。時間外労働や休日労働を予定する場合は36協定が必要ですが、留学生については、そもそも時間外労働を前提にしない設計が安全です。
【雇入れ時に揃える書類・情報】
雇入れ時には、在留カード写し、資格外活動許可の確認記録、雇用契約書・労働条件通知書、マイナンバー提出書、扶養控除等申告書、給与振込口座情報、緊急連絡先、秘密保持・情報セキュリティ誓約書等を整備します。IT業務では、顧客情報やシステム情報の管理が重要となるため、情報管理ルールを明文化しておくと安心です。
【解雇・雇止め等の留意点】
有期契約で更新する場合は、更新基準、上限回数、評価方法を契約書に明示し、更新の都度労働条件を確認します。単に「仕事が減った」だけで突然打ち切ると、雇止め紛争につながる可能性があります。契約終了時には、雇用保険の離職手続および外国人雇用状況届出(離職)も必要です。
【届出先等】
届出先は、労災が労働基準監督署、雇用保険・外国人雇用状況届出がハローワーク、税務関係が税務署、社会保険が年金事務所です。初回は提出順序や期限管理で迷いやすいため、在留カード確認と週単位の勤怠管理方法の確定を最優先とし、雇用契約書整備→労働保険→雇用保険→税務届出の順に進めると、開業直後でも無理なく運用できます。
詳しくは、ハローワーク、労働基準監督署、税務署、年金事務所、社会保険労務士、税理士へご確認ください。Hellloさんの事業の成功をお祈りいたします。
補足
【ご参考】
入国管理局(法務省)- 資格外活動許可の概要
https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/nyuukokukanri07_00045.html?utm_source=chatgpt.com
厚生労働省(大阪労働局PDF)- 留学生のアルバイト就労の注意点
https://jsite.mhlw.go.jp/osaka-roudoukyoku/content/contents/001833420.pdf?utm_source=chatgpt.com
ハローワーク - 外国人雇用状況届出(雇入れ・離職届出)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/gaikokujin/todokede/index.html
日本年金機構(厚労省所管) - 短時間労働者への適用拡大要件
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/jigyosho/tanjikan.html
給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出(国税庁)
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_11.htm
源泉徴収義務者とは(国税庁)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2502.htm
回答専門家
- 小松 和弘
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ホットネット株式会社 代表取締役
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