対象:会社設立
はじめまして。
私は今大学2年生(20歳)なのですが、将来個人で雑貨屋さんを開きたいと考えています。今現在、某雑貨屋さんでアルバイトとして働いているため少しだけですが流れや仕組みは分かります。
今回質問させていただきたいのは、「ネット販売で雑貨屋さんを経営するためにはどうしたらいいのか?」ということです。
?サーバー自体はレンタルサーバーを借りて、HPを作成すればいいのでしょうか?(HTMLなどの知識はある程度あります。)
?仕入れはネットなどを利用しようと思っているのですが、ネット仕入れしたものは私自身が価格を付けて販売するという流れでよろしいのでしょうか?
どのような値段の付け方にすると利益が出るのでしょうか?
掛け率なども関係してくるのでしょうか?
?ネットで購入したものをさらに個人で販売することは違法(?)にはならないのでしょうか?
相手(会社)側に一言申し入れる必要はありますか?
?ネット販売の雑貨屋さんとして知名度を高くするためにはどのような方法がありますか?
質問以外にこれだけは抑えておけばいいポイントなどありましたらお願いいたします。
ちゃっぴぃさん
回答:1件
スキルを磨いてスムーズな開業を目指しましょう。
こんにちは、ちゃっぴぃさん、ネットで雑貨店を経営するためのポイントをご案内します。
1.ネットショップの開業準備について
実店舗の開店でも、まずは顧客ターゲットや商品の品ぞろえや価格帯、顧客へのサービス等を検討し、店舗のコンセプトを固めていくことから始めます。
ネット通販でも、「オンラインショップ」をオープンするわけですから、実店舗と同様に準備を進めます。
具体的には、1)店舗コンセプトを決め、2)必要な機材をそろえ、3)プロバイダーと契約し、4)出店場所を決め、5)HPを作成する、といった手順です。
では順を追って説明します。
(1) 店舗コンセプトを決める
店舗コンセプトを明確にすることが成功への第一歩です。
コンセプトは、「何を(商品)」、「誰に(顧客)」、「いつ(営業時間)」、「どこで(立地)」、「どのように(商品提供の仕方や付加サービス)」、「いくらで(価格)」、を具体化して整理していきます。
ネット上にある多くのHPの中から訪問してもらうには、魅力的だと感じてもらえるHPを完成させることが大切です。
それには魅力的な品ぞろえが欠かせません。単に数多くの商品を陳列しても、個々の商品の魅力が伝わらなければ購入はしてもらえません。
顧客に購入してもらうには、他の店にないもの、他店より安いものなどの差別化商品が必要です。前面に出してアピールできる看板商品を作りましょう。
例えばブランド雑貨やアジア雑貨等自信のある商品やオリジナリティのある商品を取り扱う、あるいは一種類の雑貨でコンセプトを絞ること等を検討しましょう。
(2) 必要な機材をそろえる
ちゃっぴぃさんはHTMLなどの知識をお持ちですので、PC以外に必要なものを説明します。
1) 撮影機器
売上に影響する商品の写真です。一眼レフ等で撮影して画像編集ソフトで修正、加工を施し、見栄え良くするのがベストです。撮影用照明機器も用意するとなお良いと思います。
2) プリンター
請求書や領収書の発行に必要です。
3) 外付けハードディスク
受注データや顧客情報等、万一に備えてバックアップを取っておくことをお勧めします。
4) HP作成ソフト
全てを自分で作成する場合には、市販のソフトの他、無料作成サービスもあります。
ネットショップ用に商品や顧客管理機能も備えたものを使用するのが良いでしょう。
またレンタルサーバーも必要になりますのでご留意下さい。
(3)プロバイダーと契約する
インターネットサービスプロバイダーとの契約が必要です。
通信速度やデータ容量など提供されるサービスレベルにより料金も異なります。
比較検討の上で契約をすることをお勧めします。
(4)出店場所を決める
1)オンラインモールに出店する、2)レンタルサーバー上にネットショップを公開する、のいずれかが一般的です。
1)オンラインモールに出店する
ヤフーや楽天等オンラインモールそのものの知名度を利用出来ることから、集客力や店舗の信頼性も高まることが期待できます。また、技術や運用面の支援も受けられます。一方で出店料がかかります。複数のオンラインモールのサービス内容を比較検討することが必要です。
2)レンタルサーバー上にネットショップを公開する
共有という形で複数の使用者で間借りする方法が一般的です。
レンタルは独自のドメインが使えることに加え、容量も大きく、複数のメールアドレスも使用可能で、セキュリティ対策もしっかりしています。
また利用者のアクセスログの提供が一般的で、来店者の分析がし易いメリットもあります。オンラインモール同様に各社のサービス内容の比較検討が必要です。
2.雑貨店の開業について
(1) 規制について
1) 販売資格等
雑貨店の開業そのものに規制される法律はありません。販売資格も不要です。
ただアンティーク商品やネットオークション等で個人が出品している商品(中古品)を仕入れて販売する場合は、所轄の警察署の古物商許可が必要になります。
商売は、仕入れ、値付け、販売という流れで間違いありません。
仕入れの方法にも規制はありませんし、相手方に申し入れる必要もありません。
2) 開業に際して
一般の開業手続きとして、税務署への開業届や年金事務所、労働基準監督署等への諸手続きが必要です。
3) 通信販売の規制
ネットショップは通信販売の一種ですので、「特定商取引法」の規制を受けます。
広告の方法や返品方法の表示など、消費者保護の観点から規制を受けることになります。
4) その他
配送や決済の方法、返品や苦情処理の方法を決めておくことも必要です。
(2) 値付けについて
まず仕入原価に送料や梱包代、通信費等のコスト込みの販売価格とすることが利益を出す前提です。
その上で、競合店の価格や業界の相場を参考に、顧客に受け入れられ、かつ利益を確保する価格を付けることがポイントです。
ちなみに雑貨の粗利益率は一般的に20%程度と言われています。
なお、掛け率とは原価に対する値入高の割合のことです。
例えば、1,000円で仕入れ、250円の利益を乗せて販売した場合は、
250円÷1,000円×100=25(%)となります。
(この場合の粗利益率は250円÷1,250円×100=20(%)となります)
3.店舗の知名度向上(=集客力のアップ)について
ネットショップの知名度向上の代表的な4つの方法をご紹介します。
それぞれに特徴があり、また効果が表れるまでに差がありますので、費用や目的に応じて上手に使い分けることが重要です。
(1) SNSによる集客
多くの競合店がある中で、自店を認知してもらうには時間がかかります。
FacebookやTwitterなどのSNSはリアルタイムに情報発信ができるため、短時間で効果を実感できるメリットがあります。また拡散機能があるため、認知度向上にも繋がります。
(2) SEO対策
検索結果の上位に自店サイトが表示されるように工夫する対策です。
自店への訪問キーワード等を分析し、そのキーワードを掲載するなどして、検索エンジンでの上位表示を目指すことです。
ただしこの対策は相応のスキルが求められます。また結果が出るまでに時間がかかることから時間をかけて行うことが重要です。
(3) Web広告
特定のキーワードで検索したユーザーに訴求するリスティング広告やブログやサイトでの宣伝を依頼するアフィリエイト広告があります。これらはクリック数や商品購入ごとの課金のため、費用のコントロールがし易いというメリットがあります。またリスティング広告は短期間で効果が出やすい特徴があります。
(4) メールによる集客
予め用意したメールを段階的に送っていく、ステップメールという方法があります。
商品のアフターフォローなどに活用してリピート率を高める対策です。
ただし時間がかかります。
<参考になるサイト>
消費者庁 http://www.no-trouble.go.jp/search/what/P0204003.html
警視庁 http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/tetsuzuki/kobutsu/kobutsu/kyoka.html
補足に続きます。
補足
【最後に】
ちゃっぴぃさん、雑貨店経営は仕入れから販売まで手掛けることからも、雑貨に関する知識のみならず、流行に敏感な感度、顧客へのアピールする発信力、そして店舗の経営と幅広い能力が求められます。
現在の雑貨店でのアルバイトで、ぜひ将来出店するときのためのスキルを磨いて下さい。
また出店には仕入れ等それなりに資金が必要になることもあります。
スキルの習得と共に、計画的にお金を貯めてスムーズな開業を目指しましょう。
ちゃっぴぃさんのご検討をお祈り申し上げます。
回答専門家
- 小松 和弘
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ホットネット株式会社 代表取締役
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