「建設性能評価」について

**原則の話を致しますと
工事完了→完了検査→検査済証発行→建設住宅性能評価申請→
性能評価検査→建設住宅性能評価書交付
以上の順序になります。通常からすると検査後１週間程度で交付される
例が多いと思いますが、この期間は法律で定められている訳ではないの
で期間が前後する事が有ると言えます。
ご質問の文面ですと完了前に売買契約を行ったようですが、住宅の品質
確保の促進等に関する法律（以後「品確法」という）の第６条２項で工
事完了前の契約の場合、契約書に設計住宅性能評価書が添付されている
場合は表示された性能を有する新築住宅を引き渡すことを契約したもの
とする。と有りますので一応は安心できますが品確法の第６条４項に契
約書に反対の意思を表示しているときは適用しない。となっていますの
で特記事項などで性能評価に対することが書かれていないか契約書をも
う一度確認されることを助言いたします。

**建設住宅性能評価書の発行時期を確認する方法
設計住宅性能評価書に性能評価書発行機関が記載されていますので、そこ
に連絡を取れば何時頃になるのか教えて貰えますので問い合わせをした
ら如何でしょうか？

アトリエイグレック佐野と申します。
御心配のことと思います。評価業務も行っていますのでお答えさせていただきます。建設性能評価には通常戸建住宅だと基礎、躯体、内装下地直前、竣工の4回の検査があります。竣工検査の段階で、なんらかの是正措置が完了及び報告がなされていないか、建築確認の検査済書が交付されていないかの2点が考えられます。是正措置が完了していれば通常1週間以内で交付します。建築確認の検査済書はお受け取りになられていますか？安易なことはいえないのですが、お受け取りなられていて、３回の検査が通っていればそれほど重大なことで、とまってるとは思えません。性能評価機関に直接連絡して状況を把握したほうが良いと思います。性能評価制度はエンドユーザーの為のものなので親切に教えてくれるとおもいます。

こんにちは、B&B住研の羽入です。
私も性能評価員となっていますのでお答えします。通常、建設性能評価書は検査後１週間も有れば問題なく発行されます。引渡し後１ヶ月も経っているのは何か指摘時効があるのだと推測されます。それは書類的な不備か、工事上の問題化は分かりません。業者に内容を確認されたほうが良いと思います。しかし、性能評価とは別に建築基準法の完了検査にも合格しなくてはなりません。たとえば外構工事が終わらないと検査済書が発行されない場合も有ります。そのような場合は評価書も自ずと遅れてしまいます。
そこで住宅性能評価についてですが、住宅を多面的な面から３〜５段回評価されることが基本です。ですから、たとえば構造評価ではどのランクにするか火災にたいしてはどうするか？など１２項目ほどに分かれて評価しています。プレハブ住宅などは既に仕様が決まっており、評価が決まってしまうものもあります。ですから評価書が発行されたから安全・安心というわけでも有りません。自分の住まいに対する重要度を明確にするためのものです。但し、施工上の不備、図面との違いは２〜４回の現場検査にて指摘されます。後は施工上の紛争の処理及び基本構造部分や雨漏れなど、瑕疵担保責任を最低１０年間義務付けています。少しはお解かり頂けたでしょうか