対象:住宅設計・構造
回答:4件
一般的には遮音は質量に比例します。
大阪で設計事務所をしています。
振動音の原因により対処法が異なります。
ドシンドシンと子供が高いところから飛び降りる様な音は梁背を大きくしたり
スパンが短くなる様に床組を考えることである程度解消します。
コツコツ音はフロアの下にゴム系の遮音材を入れると効果があります。
トイレの排水音は階下に部屋とは独立したパイプスペースを設け遮音板で
囲む等の処置をします。
水道を止めるとコツコツと音が鳴る事があります(ウォーターハンマー現象)
が、給水パイプの支持を細かく行うことで解消します。
但し、どの様な方法を用いても、鉄筋コンクリート造の建物ほどの遮音性能は
ありませんので、入居前に入居者に理解を求めることがトラブル解消の
一番の方策かと思います。
評価・お礼
小家さん
早々のアドバイスをありがとうございました。
振動にも違いがあるのですね。参考にさせて頂きます。
回答専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
福味 健治が提供する商品・サービス
住宅性能表示制度や長期優良住宅やエコポイントにも対応する、環境とお財布に優しい住まいの提案
いくつか方法があります。
こんにちは、浜田と申します。
対策としては木造でもいくつか方法はあります。
(コストが若干かかりますが・・・)
私が何時も採用しているのは、下地に強化石膏ボードを入れるやり方です。
http://www.yoshino-gypsum.com/kouhou/yuka/index.html
私の自邸にも採用していますが、木造なので100パーセントはありませんが、
いままでしてきた中では、性能は良いほうです。
排水、給水などは、保温材を巻く等の措置をします。(通常巻いてあるとは思いますが・・・)
その中でも、音ナインは性能は良い方だと思います。こちらも私の自邸でも使っていますし、
標準で採用しています。
フロアーを張った場合は、直に床材を通じて、振動や音が伝わりますので、
根太(下地)、梁を通じて直下階の天井まで振動が伝わる事もありますので、
どこかで縁を切るか緩衝材を入れることが重要です。
簡易的には、
天井の吊り木に防振吊り木を使う、床下の下地に遮音シート、遮音マットを張る等、
直下階の天井裏にグラスウール、ロックウールなどの断熱材をいれるのも効果的です。
他にも色々方法はあるかともいますが、以上は、私が今まで使っている簡易的な方法です。
遮音効果は、上記のようには行きませんが、ローコストで出来ます。
表面の仕上材で対策を考えるならば、集合住宅でよく使われる、下地にクッション材の
付いた遮音フロアーを使う、カーペットなどを使うなど、方法があります。
こちらは抜本的な対策ではありませんが、簡易に考えるのであれば有効です。
以上は、コストがかかることですので、建築家、工務店、メーカーの設計士さんに御相談
されてはと思います。
御参考になれば幸いです。
〜失敗しない・後悔しない・本当の家づくりのために〜
http://www.tukurite.jp/
補足
補足ですが・・・木造、鉄筋コンクリートにかかわらず、重低音
(特に、飛び跳ねや、歩く音、物を落としたりなど、重い衝撃音などは)
はなかなか防ぎにくいものです。
実際、どの材料、工法でも100パーセントは難しいですから
良く、設計士さんと御相談ください。
評価・お礼
小家さん
お休みの中アドバイスをありがとうございます。
URL拝見しました。後ほどジックリ勉強させて頂きます。
回答専門家
- 浜田 肇一
- (福井県 / 工務店)
- 濱田建設株式会社 代表取締役専務
パッシブZEHで、エコで長期に快適に暮らせる住まいを
福井県・滋賀県近郊で、パッシブデザインのZEH住宅を手がける設計工務店です。時を経てライフスタイルが変化しても、各空間の用途を自在に変えられるのが大きな強み。自然エネルギーも最大限に活用し、低コストでエコな暮らしをサポートします。
界床の仕様
小家さん、はじめまして。
design studio bAOBabの鈴木と申します。
仕様としては建築基準法の告示の1358号に準耐火構造の構造を定めたものの床の構造が規定されたものがあり、それに基づいて設計を行ないます。
私は上下階の違う世帯が入る場合、2階床の合板厚15mmに35mmの軽量気泡コンクリート、1階の天井部分の仕上を石膏ボード厚12.5を2枚張りの裏側(天井内に)50mm以上のロックウールを充填するようにしています。
こうした界床の仕様は遮音性能だけでなく当然防火性能も高まります。
その他、住宅支援機構の仕様書にはいくつか仕様がでています。遮音性能をどこまで求めるかにもよりますが、メーカーでは軸組と2×4では少し仕様が違ったりしますが、ALCや石膏ボードメーカーで遮音床の仕様も出していますので参考にしてみてください。
おそらくそれぞれにいい点悪い点は(コスト面や施工面など)あると思いますが、小家さんの条件にあった仕様を相談されている方と決めて行くことが良いと思います。
ご参考までに。
評価・お礼
小家さん
ご多忙の中、アドバイスをありがとうございます。
色々な(何かしら)方法がある事が分かり安心いたしました。
回答専門家
- 運営 事務局
- (東京都 / 編集部)
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森岡 篤
建築家
-
難しい固体伝搬音対策
小家さんこんにちは
パルティータ建築工房の森岡です。
音の伝わり方には、2つの異なる伝わり方があり、対処の方法も違います。
1つは、空気を伝わる「空気伝搬音」です。
音は壁に当たり、振動が隣にも伝わります。
空気伝搬音の遮音は、重い方が遮音性が高く、コンクリートの床が有効です。
木造のように軽量の場合は、2重の面(各スキマが無い事)として、各面を絶縁する(振動を伝えない)と遮音性能を上げることができます。
床も下の天井もスキマなく、天井を絶縁金物で吊るのが有効です。
ロックウール等を充填することも有効です。
もう一つの伝わり方は、「固体伝搬音」です。
これは、固いもので床や壁をコツコツと叩くと構造躯体を通して伝わる音です。
この対策は難しく、重量だけ、コンクリートでもだめです。
昔のカーペットが標準のマンションで、ある時期一斉にフローリングに改修したのですが、クレームがどっと増えました。
子供が飛び降りたりするドスンドスンはもちろん、机から物を落とした時のコツンまで、全て伝わってしまうのです。
構造体に伝わった音は止めようがないので、躯体に伝わらないように遮断:絶縁することが必要です。
床の場合、躯体(梁や根太、床板)の上に床仕上が乗るので、絶縁が難しい。
マンションのフローリングで、まるでクッションフロアのようなブヨブヨのフローリングがありますね。
あれが、Lxxという(xxは遮音等級)遮音仕様のフローリングです。
気持ち悪いですが、固体伝搬音の対策としてはあのようなクッションが効果があります。
できれば2階はフローリングを止めて、カーペットにすれば、遮音上はずっと安心することができます。
いずれにしても、木造の場合、何をやられてもクレームのない構造は難しいので、最初の段階で良く説明をして理解頂くことが必要でしょう
参考にして頂けたら幸です。
評価・お礼
小家さん
音の伝わり方により完全に防ぐ事は不可能でも
目的にあった対処を施すことにより軽減はできそうですね。
アドバイスをありがとうございました。
(現在のポイント:-pt)
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