何ヶ月か一度　嘔吐をします

3,4ヶ月に一度といいますと、年に3,4回ということですが、もし、その一回の嘔吐が始まって短時間のうちに、何度も何度も嘔吐を繰り返し、すでに吐出する胃内容物がなくなってもさらに、真黄色や、時に鮮血の混じった液体、泡を吐くようであれば、もう一歩進んだ検査が必要かもしれません。慢性の膵炎や、肝臓の疾患かも知れませんし、別の上部消化管の疾患の可能性も会います。消化器内視鏡や腹腔鏡を使った検査、超音波検査、造影剤を使ったレントゲン検査などの検査が必要となってきます。
ただ、もし、嘔吐が1,2回で、数時間絶食、絶水すると自然に治癒するものなら、犬であれば大して問題ないと思います。
ワンちゃんの食餌ですが、1日1食が体質に合っているワンちゃんもたくさんいます。こういう体質のワンちゃんに、2回給餌しても食べなかったり、食べても遊び半分に食べたりします。また、逆に1日3食にしないとお腹が空き過ぎて、それこそ嘔吐してしまうワンちゃんもいます。あなたのワンちゃんの体質はどれでしょう。それを探ってください。
当院には、痩せの大食いのワンちゃんもいれば、小食なのに肥満気味のワンちゃんもいます。餌の量は、標準と外れているワンちゃんも結構いますので、体重の大きな変動、急激な運動量の変化などに注意して、あなたのワンちゃんの体質に合った上手な餌のあげかたを見つけてくださいね。

すでに検査はいくつかやってるようですので、数ヶ月に一回程度でしたら、胃腸を痛めやすいとか胃腸が弱い子という程度で済ましても良いことも多いです。しかし嘔吐の前に何か変化はなかったかを考えてください。何かイベントがあった後やシャンプーや友達と遊んだ後など理由があればまだ良いと思います。
しかしながら何も日常に変化がないのに、より嘔吐をする間隔が短くなるようだったり嘔吐が止まらずに治りにくくなるようでしたら、通常は腹部の超音波で腫れはないかなどを外側から見て、さらに胃カメラで内側から見て胃の壁や腸の壁の組織検査をすることが次のステップです。これでわかることは特殊な腸炎や消化器にできるリンパ腫というものなど特殊なものです。
今後より症状が進むようなことがあればやはり更なる検査が必要です。しかし2歳ぐらいになるとこういう嘔吐などの症状がなくなる子もいますので、様子を見ながら主治医に相談してください。

3、4ヶ月に一度程度の嘔吐ということなのですが、その程度であれば特に心配ないと
は思います。
健康な他の犬でもあることですし、病院での血液検査、バリウム検査の結果も異常なか
ったということなので、現在の状態であればこれ以上の検査は必要ないように思います。
ただ嘔吐の頻度が増えてくるようであれば、より詳しい検査が必要になってくるかもし
れません。

また現在の状態でも心配なようでしたら嘔吐があったときだけでも胃薬を飲ませて落ち
着かせてあげるというのもよい方法だと思います。
食事のムラに関してですが、犬によって食べる量は違いますので、定期的に体重のチェ
ックをし、体重が減らないように調節をしていただくことが大事だと思います。