対象:財務・資金調達
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地方の中小企業が、ジャスダックやマザーズなどの新興市場へ上場をするメリットは分かるのですが、例えば東京の会社がヘラクレスに上場したり、名古屋の企業がアンビシャスに上場したり、仙台の企業がセントレックスに上場したりと、遠い新興市場へ上場をするメリットというのは、何かあるのでしょうか?特に地域密着事業の場合には全くメリットが無いようにに思えますが、基本的には所在地に近い市場への上場を考えれば良いのでしょうか。
※この質問は、ユーザーの方から事前にいただいたものを、専門家プロファイル が編集して掲載しています。
All About ProFileさん
回答:1件
中村 亨
公認会計士
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エリアの異なる新興市場に上場するメリットは?
現在、新興企業向けの株式市場としては、東京証券取引所のマザーズ、大阪証券取引所のヘラクレス、名古屋証券取引所のセントレックス、福岡証券取引所のQ-Board、札幌証券取引所のアンビシャス、ジャスダック証券取引所のNEOがあります。
従来は、東京や大阪などの証券取引所には、地元企業育成を目的に「テリトリー制」という自主規制があったため、例えば、大阪に本社がある企業が東証に上場したい場合には、大証で上場してからでないと東証に上場できないという決まりになっていましたが、2000年にはこの取り決めも廃止されており、現状では東京証券取引所への集中が進んでいるのが実態です。
そのような中、地方の各新興市場では、上場基準の緩和や柔軟な上場審査の対応、審査期間の短縮等を行うことで他の市場との差別化を図ることにより、上場企業を積極的に誘致しようとしています。その結果、上場を目指す会社においては自社の状況と各市場の上場審査方針との相性を考慮して、上場市場を選択するということも可能になります。実際、上場を目指す会社が市場を選択する際に重視するポイントとして「知名度」や「成長性」をおさえて「上場基準」が一番に上げられています。
ただし、上場市場の選択は、その後の上場会社の経営に大きく関わってくる重要な意思決定ですので、上場基準だけにとらわれるのではなく、市場の信頼性や会社規模との整合を考慮する必要があると思われます。また、地方で育った会社の中には、地元の証券取引所の振興への貢献、地元の知名度や信用力の向上を目的に地方市場に上場するケースもあるようです。
(現在のポイント:-pt)
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