対象:住宅設計・構造
木造2階建て新築で今年1月に入居されたお客様より寝室の湿気が異常に多いと連絡ありました。そのお宅は2世帯住宅(とはいっても1、2FにLDKを設けているだけでUB・洗面は1Fのみの簡易的な2世帯)で1階親世帯、2階は子世帯の計7人家族です。
問題となっているのは2F寝室です。朝起きたら、布団がものすごく湿気ているとのことです。その部屋では夫婦2人と0歳と2歳くらいのお子さんとの4人で就寝しているそうです。最初は人の呼吸等による蒸気が発生するからだと思いました。しかし2週間程度4箇所(2F寝室・2FLDK・2F子供室(今は使用していない)・玄関ホールに湿度計を置き、朝・昼・晩と計測しました。
すると誰も使用していない子供室と寝室の朝昼晩の湿度が同じ値を示しました。平均湿度(寝室・子供室)は朝70〜80%、昼50〜60%、夜60〜70%。
(LDK・玄関ホール)朝40〜60%、昼30〜50%、夜40〜60%でした。
誰も使用していない子供室が寝室と同じ湿度なので人体からの蒸気ではないのでは?という疑問がでてきました。どうしても原因究明してお客様に説明しなくてはならないのですが、いろいろ調べてもこれが決定打というのがなく困ってます。是非良きアドバイスを頂ければ助かります。宜しくお願いします。
おっくんさん ( 兵庫県 / 男性 / 29歳 )
回答:3件
違う角度で考えられそうな事
おっくんさん
はじめまして、KEIZO ARCHITECT OFFICEの八納(やのう)といいます。
湿度の問題、問い合わせありがとうございます。
実は、多くの人が湿度で悩んでいるので、これを機会に私が感じている
視点でお話します。
まず、多くの回答は、先の建築家の方がされているので、後違う角度で
考えられそうな事を。
1つは、部屋の屋外との換気口などがふさがっていないか?のチェックです。
湿気は、屋外と屋内の気温差で起こります。
例えば、冷たい水を入れたコップの外側に水滴がつきますよね。
もしかしたら、1室に家族4人が寝ることで、外気に対して室温が高くなり
その差で、結露している可能性があります。
例えば、フローリングに直接ふとんを敷いて寝ると、朝、ふとんの下側が
ぬれていることもあります。
1つの解決策は、部屋の換気口などがふさがっていないか?を見てください。
それとフローリングに直接ふとんを敷いているようでしたら、ベットにされる
か、フローリングにカーペットなどを敷いてもらう等、そういった対策なども
必要かも知れません。
推測の域を脱しませんが、参考になれば幸いです。
八納啓造 拝
回答専門家
- 八納 啓造
- (建築家)
- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
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空気の流れはどうですか
はじめまして
湿気や結露の問題の原因の一つとして、24時間換気システムが導入されているのに、お客様の認知不足でスイッチを切ってしまい高気密住宅内でのバランスが崩れている例があります。
最近、まだ肌寒い日もあるので蒸気を発する暖房設備を使用していないか、1・2階の暖気が空気の流れで2階寝室へ向かっていないかなどご確認されてはいかがでしょうか。
建物の通気層や断熱ラインが原因の場合は結露位置などで判断できますが、室内の湿気(就寝以外使われない2階寝室に集中している)を考えると各部屋の温度差も計測されることをオススメいたします。
ご参考まで
やすらぎ介護福祉設計 斉藤
回答専門家
- 齋藤 進一
- (埼玉県 / 建築家)
- やすらぎ介護福祉設計 代表
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終の棲家としての「介護福祉住宅・障がい者住宅・車椅子住宅・高齢者住宅」の考え方をアドバイス致します。
森岡 篤
建築家
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地道に測定
おっくんさんこんにちは
パルティータ建築工房の森岡です。
大変な事になってしまいましたね。
ご質問の内容では原因を特定するには情報不足ですが、
気象庁データで兵庫県の2・3月平均湿度は60%程度、最小30%程度ですので、寝室、使用していない子供室の70〜80%は高すぎます。
2Fに水回りはキッチン、トイレ程度のようなので、雨漏りがないか、あるいは結露がないかを疑う必要があると思われます。
4月現在でも室内湿度は高いのでしょうか。
結露だとすると、1・2月結露しても、これからの季節は減ると考えられますが。
原因を特定するのは、なかなか難しいものです。
多方面から追求します。
湿度データ測定は、もう少し続けて下さい。
天気の良い日に、昼間窓を十分開け、乾燥してから測定スタートします。
データは天候との関係が必要なので、1日ごとに記録して下さい。
雨の日、雨がやんでから各室湿度がどうなるかです。
屋根、外壁の材料は何でしょうか。
雨漏りの場合は、屋根、外壁、建具廻り等の可能性があります。
内部、天井、外壁内側の内壁、サッシ廻り、巾木廻り、床が濡れていないかを観察します。
ベンドキャップの内側や、外壁から屋根が出ている箇所は重点的に。特に、雨の前後は。
結露の場合は、断熱の弱そうな箇所(ヒートブリッジ)はないか、サッシ廻りをチェックします。
住民の方にも協力願い、壁や床が濡れていたり、湿気を感じたら、すぐ連絡してもらうようにします。
内壁、天井は、プラスターボード+ビニルクロスでしょうか。
ビニルクロスは湿気を通さないので、初期はわかりにくいです。
プラスターボードは、濡れた状態が続くと膨張してきます。
湿度、水問題の原因を特定するのは難しく、地道な作業が必要になるかもしれません。
がんばって下さい。
(現在のポイント:-pt)
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