対象:労働問題・仕事の法律
今年、1名を試用期間ありの正社員として雇用しましたが、入社後に能力不足がわかり、試用期間中の解雇を検討したのですが、能力不足だけでは明確な解雇事由に該当しないので、解雇することをあきらめました。今後は、試用期間の代わりに、契約期間1ヶ月、雇用延長無しの契約社員として雇用し、勤務状態が良ければ正社員に切替える方法を検討しています。この方法について、問題点があればご指摘をお願い致します。
Nakamoriさん ( 広島県 / 男性 / 61歳 )
回答:1件
試用期間付の無期労働契約と見なされる危険があります。
最高裁は、『期限が満了したときは解雇予告その他何らの通知を要せず期限満了の日に当然退職の効果を生ずること』と明記された 1年の期限付き雇用契約について、「使用者が労働者を新規に採用するに当たり、その雇用契約に期間を設けた場合において、その設けた趣旨 ・ 目的が労働者の適性を評価 ・ 判断するためのものであるときは、右期間の満了により右雇用契約が当然に終了する旨の明確な合意が当事者間に成立しているなどの特段の事情が認められる場合を除き、右期間は契約の存続期間ではなく、試用期間であると解するのが相当である。」と判示しています(神戸弘陵学園事件・最三小判平成2年6月5日)。したがって、形式的に「契約期間1ヶ月・雇用延長無し」の有期契約であっても、その実態が適性判断目的であれば、法律上は「期間の定めのない労働契約下の試用期間」とみなされる可能性が高いと思われます。その場合、労働契約は有期労働契約ではなく、無期労働契約とみなされることになりますので、契約期間満了に伴う労働契約の終了は、試用期間満了に伴う解雇(本採用拒否)として、解雇法理が適用されることになります。ご質問のケースでは、勤務状態が良くないとして、1ヶ月で雇用を終了しようとしても、従前の試用期間ありの正社員として雇用した場合と同様、雇用の終了はなかなか困難かと思われます。
回答専門家
- 山田 学
- (東京都 / 弁護士)
- 山田法律事務所
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