対象:住宅設計・構造
マンション購入を検討しています。
夫30歳、妻29歳、まだ子供はいません。
現在、築10年前後の物件を探しています。
購入後に、ずっと住むと仮定して、
一体マンションはどれくらい持つのでしょうか?
購入検討しているのは、築10年、30世帯、オートロックの大きなタイル張りの鉄筋コンクリート造り5階建てです。
築10年ですが、比較的新しく見えるマンションです。
修繕積立金は、毎月8000円です。
ちなみに、新築時の販売価格は、4000万でした。
現在は、2700万です。
夫婦が定年の65歳のときに、ローンの支払いが終わりますが、マンションは築45年になります。
一戸建てと違って、空間を購入するという事が理解できていません。
70歳、80歳になったときには、築5、60年となり、
建て替えのために、また3、4000万のローンを組むことになるのでしょうか。
死ぬまでのことを考えると不安です。
マキさん ( 埼玉県 / 女性 / 29歳 )
回答:7件
人生最大の買い物は「住宅ローン」である
マキさん、初めまして。建築プロデューサーの佐藤昌史です。
佐藤の率直な意見として、マキさんはすごく良いところに気づかれたと思います。
そして、ほとんどの方が、やはり家が欲しいという欲求に負けて目を閉じてしまう問題に対して、こうして専門家の場でご質問された事に敬意を評したいと思います。
さて、正直言ってご質問内容についての答えは、大変難しいです。
何が難しいかと言うと、マキさんの「人生計画」に対しての情報が少な過ぎるからです。
もちろん、この場ですので精一杯の情報を開示されたと思います。
佐藤は一戸建を専門にしておりますが、ひとつ言えることは「一戸建における家の寿命は約26年」だと言う事。
つまり、マキさんがお気づきの通り、住宅ローンが終わり、老後になるとほとんどの家が解体され、また多額の住宅費の出費が始まります。
人生で1番高い買い物は「住宅ローン」である。
そして、次に高い買い物は「解体しなければならない家」です。
これらの知識をお持ちの上で、マンションの場合の寿命、そして、実際においてマンションの建替えは可能なのか?そして、可能な場合はその理由と実績などがあれば安心出来ると思います。
しかし、一戸建のように約26年で解体しなければならないような家などであれば、佐藤の意見としては「よく考え直すべき」だと思います。
マキさんにとって良き住まいと出逢いますように・・・
追伸 この場でお伝え出来る事は少ないかも知れませんが、個別に何か知りたい事があれば、喜んでお受け致しますのでお声をかけてください。
info@yumefactory.com
回答専門家
- 運営 事務局
- (東京都 / 編集部)
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
運営 事務局が提供する商品・サービス
記事制作に関するご相談
技術面でお話しします
築10年ということは、大規模改修は終わっているのでしょうか。終わっているのであれば、マキさんが改修工事の費用負担は発生しませんが、次の10年面には同じような改修工事が必要になります。
通常、改修費用の目安として一戸当たり70万程度と見ると、70×30=2100万です。修繕積立金が8000円なら、0.8×12×10×30=2880万円になりますので改修時の費用負担は発生しないと思いますが、給排水管の取替え工事やエレベーターの改修、取替え工事などが生じますので、現在の修繕積立金は建築の改修工事だけでなくなってしまう恐れはあります。
築5,60年で建替える考え方は、建築の構造体の観点から見ると、震災などによる被害が生じない限り必要の無いことです。
建物の寿命は、社会的、経済的、構造的の3点から考えられますが、社会的寿命と言うのは、その用途が社会のニーズがなくなったので解体する(映画館、ボーリング場など)ということ。経済的寿命と言うのは、建物の所有者が建替える事で収入を増やす考え方で解体する(商業建築やテナントビル、事務所ビル、賃貸アパートなど)ことで、構造的寿命は構造体が劣化して危険になったので解体するということになります。
定期的に保全がしっかりされているマンションであれば、構造的な面での劣化は考えにくいものです。
入居者の代替わりで住環境の変化などによる入居者の意識の変化から、古くなったから建替えましょうということもあると思われます。その場合、所有者の半分が賛成すれば建替え可能なようになっています。
住宅は借金(ローンとも言いますね)を背負って手に入れる方がほとんどです。
マキさんの懸念されることは無理からぬことです。
住宅を手に入れることは資産を手に入れるというわが国独特の考え方もありますが、どこで折り合いをつけるかということになるかと思います。
評価・お礼
マキさん
松尾さん、回答をありがとうございます。
定期的に保全をしているマンションを買った方が
結果的に建て替えの時期が長くなるのですよね。
中古マンションを買う際には、
間取りや環境だけでなく、
設備や修繕などの情報を集め、
その上で検討をしようと思います。
回答専門家
- 運営 事務局
- (東京都 / 編集部)
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
運営 事務局が提供する商品・サービス
記事制作に関するご相談
目安は50年です
マキさん こんにちは。
最初に空間を購入する事ですが、マンションの一戸を購入するという事
は区分所有法という法律によって個人の財産を保証しています。その法
律に基づいて建物の構造と皆が使う部分は所有者全員で所有し一戸の構
造の壁面の内側が個人の所有となるのが空間を所有すると言う事です。
鉄筋コンクリートの建物の寿命ですが一般的な考え方は50年を区切りと
しています。それはコンクリートは鉄筋とセメントで出来ていますが、
セメントは強アルカリ性です。そのアルカリ性は空気中の二酸化炭素に
影響されて少しずつ酸性側に移行します。(コンクリートの中性化と言
います。)中性化が進むと表面が劣化してくるので耐力が落ちてきます
ので目安を50年としている訳です。これは建物のメンテナンスや大気の
状態で変化しますので一定では有りません。
将来の建替えに対する考えですが、修繕積み立てはあくまで修繕に対す
る積立金です。それでも実際には途中の修繕で修繕金が不足して不足分
を分担する事も現実には起きている事を知っておいて下さい。
そして修繕積立金の管理ですがそのマンションの管理組合がどのように
管理しているのか教えてもらうのが良いでしょう。ご質問の規模の建物
ですとマンション会社が作った管理会社に委託している事も考えられま
す。そのようなケースでは任せきりで知らない事が多いので良く調べて
おく事が大事です。
マンションの場合の根本は共同所有に成りますから必ずしも自分の意志
通りになるとは限らない事を承知して購入される事を考えて下さい。
回答専門家
- 運営 事務局
- (東京都 / 編集部)
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
運営 事務局が提供する商品・サービス
記事制作に関するご相談
マンションの寿命について
マキ様
こんにちは。 サカイデザインネットワークの酒井と申します。
マンションの寿命は、一般的には鉄筋コンクリートの構造部分は50年〜60年くらいといわれています。(最近のマンションは100年以上の寿命を考え設計されているものもあります)
マンションが我が国に普及したのは1970年以降で、実際、建て替えの事例も非常に少ないこともあり、未知数の部分も確かにありますが、現在の建築技術や構造の考え方からその寿命が予測されています。
きちんと設計され確かな施工がなされていることが前提になりますが、築10年のマンションであれば今後50年は予測を超える大地震でもないかぎり存在できると考えられます。
大切な事は、マンションでも戸建住宅でも20年、30年メンテンスフリーというわけにはいかないため、たとえば木造住宅でも、きちんとメンテナンスをしていれば40年以上住まうことができるケースも多々ありますので、設備機器の寿命(15年〜20年)や家族構成の変化に合せ、リフォームやメンテナンスを計画し住まうことが、結果としてお住まいの寿命を長くすることにつながると思います。
マンションの場合も、各住居内の環境を快適に維持することはまったく同じだと思います。
中古マンションの場合、ご購入されるマンションの管理体制や定期メンテナンス、共用部(エントランスホールや通路など)などの環境がきちんと維持されているか、などもご確認されることも大切だと思います。
ぜひ素敵な住まいづくりをご計画ください!
回答専門家
- 酒井 正人
- (東京都 / 建築家)
- サカイデザインネットワーク有限会社 取締役社長
住む人の手が触れる場所から、建物へ、街へと心地良さを拡げたい
設計手法・デザインの発想は「内側から外側へ」・・・建物という器だけをつくるのではなく、私達が暮らす場である生活空間の細部から生活環境全体のデザインを追求し「心地よさ」をご提案しています。
酒井 正人が提供する商品・サービス
新築・リノベーション・インテリアなど自分らしい住まいづくりをするために考えます
中古マンションは注意が必要です
私がゼネコン勤務時代、いくつものマンション施工に携わっておりましたが、デベロッパーの考え方の違いで求める品質にも差があったのは確かです。
老後を考えて煩わしい建替え問題や老朽化問題を避けるには比較的最近のマンションを貯蓄しながら狙った方が賢明かもしれません。
実は私もマキさんと同じ埼玉に住んでおり、現在築10年の鉄骨鉄筋コンクリート造のマンションに住んでおります。10年も経てば必ずといっていいほど、タイル目地のひび割れほか補修箇所が出ますし、サッシも一昔前のデザイン・気密性です。
最近のマンションは24時間換気システムや警備会社連携の防犯システム、ペアガラスサッシに完全バリアフリーなどうらやましい限りです(笑
マンションのデザイン・クオリティーも年々進歩してますので、じっくり選ばれることをオススメいたします(^^)
評価・お礼
マキさん
斉藤さん、回答をありがとうございます。
新しいマンションを、貯蓄をしながら購入検討したほうが良いとの事。
私もみなさんの意見を聞いていると、そう思えてきました。
新築のマンションと、中古のマンションを両方見たのですが、たった10年なのに、内装なども全く違っていました。
防犯や、バリアフリーなど、10年で随分かわるんですね。
そのことも含め、今後は検討していきます。
回答専門家
- 齋藤 進一
- (埼玉県 / 建築家)
- やすらぎ介護福祉設計 代表
子育て住宅から高齢者・障がい・車椅子住宅までやすらぎの空間を
医者に外科・内科等があるように、建築士に介護福祉専門家がいてもいいと思いませんか?人生100年時代を迎えた今、子育て住宅から高齢者・障がい・車椅子住宅など終の棲家まで、ライフステージを考えた安心して暮らせる機能的な住まいを一緒に創りましょう
齋藤 進一が提供する商品・サービス
バリアフリー住宅(新築・リフォーム/リノベーション)のご相談
終の棲家としての「介護福祉住宅・障がい者住宅・車椅子住宅・高齢者住宅」の考え方をアドバイス致します。
管理組合が活発かどうかもポイントです。
こんにちは、マキさん。
私は、都市再生機構(旧・住都公団)の仕事をさせてもらった経験からお話させていただきます。
先の回答者と概ね同じなのですが、補足できればと思います。
2000年ぐらいから''100年住宅''という言葉が出てきました。
具体的には
鉄筋のかぶり厚、コンクリート打設時の水の割合などを厳格に管理してコンクリートの品質を高めること。
そして、スケルトンインフィルを徹底すること。
徹底したスケルトンインフィル住宅では、
''住戸内には戸境壁をのぞいて梁は出てきません。リフォームするときの障害にならないようにです。''
さらに''250〜300ミリ程度のかさ上げをした2重床になります。床下配管のためです。''
そして、''パイプスペースは住戸の外に追い出します。''
これらを満足することによって、設備更新を容易にします。
以上のスペックを持ち合わせたマンションはかなりの高品質で、お値段もそれなりのはずです。
そこまでいかなくても、''外壁にタイルを貼ってあること''で、コンクリートの中性化を遅らせ、すなわち、''コンクリートの寿命を延ばすことが出来ます。''
''パイプスペースにゆとりがあるか''、これは玄関横のメーターボックスの扉を開けてみてください。余裕があるのは無駄な設計ではなく、''将来の縦配管更新のときにとても有効なのです。''
それと、大事なのは''管理組合の活動が活発かどうか''です。これは、マンションの外周りをみて管理が行き届いているか、居住者向けのお知らせなどが古い日付けのままになっていないかなどで、ある程度推測できるのではないかと思います。
管理組合が活発であれば、適正な大規模修繕が適正な時期に行われますので、建物の寿命が延びていきます。
''みんなの建物はみんなで大事にすることが、長生きする秘訣なのです。''
回答専門家
- 運営 事務局
- (東京都 / 編集部)
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
運営 事務局が提供する商品・サービス
記事制作に関するご相談
森岡 篤
建築家
-
寿命は設計考え方で大きく変わる
はじめまして、パルティータ建築工房の森岡と申します。
住宅の入手を考える時、人生設計の一環として検討することは、とても重要なことです。
是非、今の方向で検討され、納得の上、購入することをお勧めします。
さて、ご質問の「マンションはどの位もつか」は、一般論では答が出せません。
長寿命を目標として設計されたものと、基準法ギリギリのものとでは大きく異なるからです。
スケルトン・インフィルという手法を用い、100年以上の高耐久を求めるマンションがあります。
スケルトン(躯体)は高耐久とし、生活の変化により変更が必要となる間仕切壁や設備(インフィル)をスケルトンと分離します。
寿命の短い設備機器や配管の交換も、容易にできるよう考えられています。
このような長寿命化を全く考えていない、初期コストを落とすだけのマンションとでは、メンテナンスや設備配管などの交換に大きな費用がかかるものがあります。
劣化、陳腐化の早さとメンテナンス費用の増大から、結局早く建て替えられてしまいます。
「大きなタイル貼り」というのも気になるところです。
外壁タイルはいずれ剥離しますが、大きなタイルはより剥がれ易く、落下で事故を起こしやすいのです。
私が関わったあるマンションでは、早くからタイルが剥離し、2度目の大規模修繕時に外壁を金属板でスッポリ覆い、同時に外断熱化しました。
http://www.partita.jp/work/mitaka-corp/
具体的に「どの位もつか」、つまり建て替えは、住民の総意で決めることになりますが、個人の意見で決めることができないことも、大きな要素と思います。
参考にして頂けたでしょうか
評価・お礼
マキさん
森岡さん、回答をありがとうございます。
スケルトン・インフィルという手法があるんですね。
確かに調べてみると、新築のマンションは、100年の耐久性のコンクリートや、修繕が楽に作られているようですね。
今新築中の、ある程度大きいマンションであれば、基本的にはスケルトン・インフィルという手法で作られているのでしょうか。
だとすると、やはり中古マンションよりも、新築のほうが良いような気がします。
マキさん
老後の住宅費用まで考えていませんでした。
2007/09/19 00:45佐藤さん、回答をありがとうございます。
住宅ローンは、一生に一度が限界だと思っているので、なるべく将来に負担を残さないように、今きちんと考えておこうと思いました。
思っていた通り、老後に多額の住宅費の出費が始まるのですね。
このまま、その事を考えずにマンションを買ってしまうところでした。
ちなみに、中古のマンションだと、建築した会社ではなく、仲介の小さな不動産屋が扱っているため、耐震や、修繕、建て替えの件では、ハッキリした情報は得られませんでした。
詳しい情報を知りたい場合は、どこに聞けば良いのでしょうか?
マキさん (埼玉県/29歳/女性)
マキさん
新築のマンションの修繕の管理は誰が?
2007/09/19 00:50島さん、回答をありがとうございます。
区分所有法という法律で、ちゃんと財産として守られているんですね。
ちなみに、新築のマンションを買った場合、修繕や建て替えは、誰とどのように相談していくものなのでしょうか?
マンションの寿命が50年なんですね。
夫婦が80歳の時に、ローンを組むことは出来ないだろうし、その時に数千万円の貯金があるかもわからないので、いろいろと不安です。
もっと考えてみます。
マキさん (埼玉県/29歳/女性)
マキさん
建て替えの時はどうなるのでしょうか?
2007/09/19 00:55酒井さん、回答をありがとうございます。
建て替えの事例があまりないとこのとですが、
不動産屋に確認をしたら、同じ事を言われました。
もし、建て替えの時に、80歳、90歳になっていたと仮定して、もうローンを組みたくないので(組めないので)
建て替え直前のマンションを退去したいと思った場合は、どうなるのでしょうか?
建て直し前に、ただ同然で売るのか、
立て直した後に売るのか。
ご存知でしたら教えてください。
マキさん (埼玉県/29歳/女性)
マキさん
管理組合とは?買い頃は?
2007/09/19 01:02白崎さん、回答をありがとうございます。
言われてみると、最近の住宅は、100年という文字があちこちに書いてありますね。
2000年からとのことなので、買うなら、6,7年以内の、スケルトン・インフィルのマンションにした方が良さそうですね。
また、今もどんどん耐久性を上げるための工夫が行われているようですが、ひょっとしてあと数年でも待った方が、より強度の高い(イコール、将来的に修繕費や建て替え費の少ない)マンションが買えるのでしょうか?
また、マンションの管理組合とは、誰がどのように運営しているものなのでしょうか?
全く知識がなくてすみません。。
マキさん (埼玉県/29歳/女性)
(現在のポイント:1pt)
このQ&Aに類似したQ&A