対象:住宅設計・構造
森岡 篤
建築家
-
寿命は設計考え方で大きく変わる
- (
- 5.0
- )
はじめまして、パルティータ建築工房の森岡と申します。
住宅の入手を考える時、人生設計の一環として検討することは、とても重要なことです。
是非、今の方向で検討され、納得の上、購入することをお勧めします。
さて、ご質問の「マンションはどの位もつか」は、一般論では答が出せません。
長寿命を目標として設計されたものと、基準法ギリギリのものとでは大きく異なるからです。
スケルトン・インフィルという手法を用い、100年以上の高耐久を求めるマンションがあります。
スケルトン(躯体)は高耐久とし、生活の変化により変更が必要となる間仕切壁や設備(インフィル)をスケルトンと分離します。
寿命の短い設備機器や配管の交換も、容易にできるよう考えられています。
このような長寿命化を全く考えていない、初期コストを落とすだけのマンションとでは、メンテナンスや設備配管などの交換に大きな費用がかかるものがあります。
劣化、陳腐化の早さとメンテナンス費用の増大から、結局早く建て替えられてしまいます。
「大きなタイル貼り」というのも気になるところです。
外壁タイルはいずれ剥離しますが、大きなタイルはより剥がれ易く、落下で事故を起こしやすいのです。
私が関わったあるマンションでは、早くからタイルが剥離し、2度目の大規模修繕時に外壁を金属板でスッポリ覆い、同時に外断熱化しました。
http://www.partita.jp/work/mitaka-corp/
具体的に「どの位もつか」、つまり建て替えは、住民の総意で決めることになりますが、個人の意見で決めることができないことも、大きな要素と思います。
参考にして頂けたでしょうか
評価・お礼
マキ さん
森岡さん、回答をありがとうございます。
スケルトン・インフィルという手法があるんですね。
確かに調べてみると、新築のマンションは、100年の耐久性のコンクリートや、修繕が楽に作られているようですね。
今新築中の、ある程度大きいマンションであれば、基本的にはスケルトン・インフィルという手法で作られているのでしょうか。
だとすると、やはり中古マンションよりも、新築のほうが良いような気がします。
(現在のポイント:1pt)
この回答の相談
マンション購入を検討しています。
夫30歳、妻29歳、まだ子供はいません。
現在、築10年前後の物件を探しています。
購入後に、ずっと住むと仮定して、
一体マンションはどれくらい持つの… [続きを読む]
マキさん (埼玉県/29歳/女性)
このQ&Aの回答
このQ&Aに類似したQ&A