対象:住宅設計・構造
技術面でお話しします
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築10年ということは、大規模改修は終わっているのでしょうか。終わっているのであれば、マキさんが改修工事の費用負担は発生しませんが、次の10年面には同じような改修工事が必要になります。
通常、改修費用の目安として一戸当たり70万程度と見ると、70×30=2100万です。修繕積立金が8000円なら、0.8×12×10×30=2880万円になりますので改修時の費用負担は発生しないと思いますが、給排水管の取替え工事やエレベーターの改修、取替え工事などが生じますので、現在の修繕積立金は建築の改修工事だけでなくなってしまう恐れはあります。
築5,60年で建替える考え方は、建築の構造体の観点から見ると、震災などによる被害が生じない限り必要の無いことです。
建物の寿命は、社会的、経済的、構造的の3点から考えられますが、社会的寿命と言うのは、その用途が社会のニーズがなくなったので解体する(映画館、ボーリング場など)ということ。経済的寿命と言うのは、建物の所有者が建替える事で収入を増やす考え方で解体する(商業建築やテナントビル、事務所ビル、賃貸アパートなど)ことで、構造的寿命は構造体が劣化して危険になったので解体するということになります。
定期的に保全がしっかりされているマンションであれば、構造的な面での劣化は考えにくいものです。
入居者の代替わりで住環境の変化などによる入居者の意識の変化から、古くなったから建替えましょうということもあると思われます。その場合、所有者の半分が賛成すれば建替え可能なようになっています。
住宅は借金(ローンとも言いますね)を背負って手に入れる方がほとんどです。
マキさんの懸念されることは無理からぬことです。
住宅を手に入れることは資産を手に入れるというわが国独特の考え方もありますが、どこで折り合いをつけるかということになるかと思います。
評価・お礼
マキ さん
松尾さん、回答をありがとうございます。
定期的に保全をしているマンションを買った方が
結果的に建て替えの時期が長くなるのですよね。
中古マンションを買う際には、
間取りや環境だけでなく、
設備や修繕などの情報を集め、
その上で検討をしようと思います。
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この回答の相談
マンション購入を検討しています。
夫30歳、妻29歳、まだ子供はいません。
現在、築10年前後の物件を探しています。
購入後に、ずっと住むと仮定して、
一体マンションはどれくらい持つの… [続きを読む]
マキさん (埼玉県/29歳/女性)
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