雄犬同士の流血するほどの喧嘩

かなりひどい喧嘩になっていますね。この喧嘩は、親子ゲンカではなくリーダーシップ争いをしているものと思われます。犬は群れで生活をしていて、その群れの強いメンバーがリーダーとして群れを守って従えていきます。そして、群れのメンバー全員が誰が誰よりも強いかを常に確認をするという作業をします。たとえ親子であったとしても、最終的には殺し合いに近いほどひどい喧嘩をしてしまうこともあります。この喧嘩をさせないようにするのではなく、飼い主さんがリーダーシップを取ってワンちゃんが飼い主さんの下にくるようにしてあげると、喧嘩をすることもありますがひどい喧嘩にはならず、またリーダーである飼い主さんが、やめなさいといえば止めるはずです。

犬社会のリーダーは、自分が群れの規則を作ってそれを下のメンバーに伝えなければいけません。その規則に反することをする下のメンバーがいれば、ガウガウとそれをやめさせることもリーダーとして大事なお仕事です。では、リーダーとしてどうすればいいのか。これは、ワンちゃんの性格や行動パターンによって違ってきます。ワンちゃん達二人とも毎日飼い主さんに、俺の方が強いんだというメッセージを送っているはずです。そして、飼い主さんご自身もご自分で気がつかれない間に、そうなのよ私の方が弱いのよ、というメッセージを出していらっしゃるはずなのです。多頭飼いをしていらっしゃるのでわんちゃんたちの行動をよく観察してみてください。男の子のワンちゃんに多い強さの知らしめ方は、物を使うことです。靴下、ティッシュ、スリッパなどをくわえて逃げて行く。おもちゃを持ってきて投げてとくる、などが典型的な強さの知らしめです。

あるご家庭のワンちゃんたちが、あることをきっかけに血みどろの喧嘩を始めました。そのきっかけは、ご主人様がお亡くなりになっことでした。今までいたリーダーがいなくなったので、この２匹はリーダーシップ争いを始めたのです。私はこの飼い主さん宅い伺って、残された奥様にリーダーシップを取ってもらいました。すると、今まで血みどろの喧嘩をしていたわんちゃんたちが全く喧嘩をしなくなりました。

今飼っていらっしゃるワンちゃんたちも、お互いに必死なのです。おしっこの粗相もマーキング、自分の強さのアピールです。飼い主さんが強くなってわんちゃんたちを守ってあげる立場に立ってあげてください。