外国企業の代理店契約について - 独立開業 - 専門家プロファイル

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外国企業の代理店契約について

法人・ビジネス 独立開業 2015/10/30 17:27

現在海外在住の海外企業(Aとさせて頂きます)に勤めているものです。

現在の会社(A)は、日本に営業所や支店はなく、海外から日本の企業にセールスをしております。
一度日本支店の設立を試みたものの、税金が高く断念したそうです。

最近、帰国を考えるようになり、この機会に私が、日本に法人を設立し、現在の企業と代理店契約を結べたらと考えております。
商品はインターネットを通じたサービスなので輸送費等は発生致しません。電話とパソコンがあれば開始できますが、小さな事務所を構えたいと考えています。。
日本の顧客が多いので、保有契約の管理費および、新契約のマージンをAから支払ってもらえたらと思っております。
尚、商品自体は安価で、新契約の契約のみでは利益や給料はまかなえません。

ここから質問なのですが
1)私が新設した法人が利益を出したら、税金がかかるのはわかりますが、その他現在の顧客、Aにとってなにか税的なデメリットはありますでしょうか。
2)保有契約の管理費が主な収入になってきますが、これは代理店契約と呼べるのでしょうか。
3)現在、アジアから2,3ヶ月に1回、日本への出張ベースで行っているのですが、客観的に考えて、代理店として日本に人を置いたほうがよいのか、それともこのままのほうが良いのでしょうか。(日本で雇うと年金、健康保険等の出費が現在よりも増えるとおもうので)
4)その他留意する点があればご教示願います。

【参考】
商品:インターネットを介したサービスの提供
現在の事務所:アジアに日本人が2人。二人とも帰国を考えています。その他は外国人で日本人顧客の対応は出来ません。


つたない文章また、情報不足で大変申し訳御座いませんが何卒よろしくお願いいたします。

hsitehisyさん ( 東京都 / 女性 / 32歳 )

回答:1件

小松 和弘 専門家

小松 和弘
経営コンサルタント

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外国企業の代理店契約について回答します

2015/11/28 20:01 詳細リンク

hsitehisyさん、こんにちは。
外国企業の代理店契約について、順に回答いたします。

1. 私が新設した法人が利益を出したら、税金がかかるのはわかりますが、その他現在の顧客、Aにとってなにか税的なデメリットはありますでしょうか。

Aが海外から日本の顧客に直接販売した場合と、日本に設立した代理店を通して日本の顧客に販売した場合を比較します。「商品はインターネットを通じたサービス」とのことですので、代理店経由にした場合でも、日本の顧客がインターネット経由で直接Aに申し込み、Aと直接契約するという前提で回答します。

結論としては、現在の顧客、Aの双方について、特にデメリットは発生しないものと思われます。以下に詳細を記載します。
(1)Aについて
代理店を通して販売した場合でも、あくまでもサービスの契約は、Aと日本の顧客で直接行われます。この点は、代理店を通さない場合と基本的には変わりありません。Aは現在、hsitehisyさんを含め日本人2名を社内に固定費として抱えています。一方で、このお二人が会社から独立し、日本に代理店(以下、Bとします)を作った場合は、AはBに対し販売に応じた販売手数料と契約数に応じた契約管理手数料を支払うことになります。Aにとっては、費用の発生の仕方が変わるだけで、特に税務面のデメリットは発生しないものと思われます。

(2)現在の顧客について
既述の通り、日本に代理店を置いた場合でも、現在の顧客にとっての契約先は、あくまでもAのままで変更ありません。よって、契約関係に変更がないため、代理店を経由することとしても、顧客に税務面のデメリットは特に出ないと思われます。


2.保有契約の管理費が主な収入になってきますが、これは代理店契約と呼べるのでしょうか。

代理店契約において、代理店Bの業務内容をどういうものにするか、その対価をいくらにするかといったことは、AとBが決めることです。よって、代理店契約におけるBの業務内容が、Aに対する日本の新規顧客の紹介・契約仲介に加えて、Aの日本の顧客の契約管理業務となっても問題はありませんし、後者の契約管理業務が主となっていても問題ありません。


3.現在、アジアから2,3ヶ月に1回、日本への出張ベースで行っているのですが、客観的に考えて、代理店として日本に人を置いたほうがよいのか、それともこのままのほうが良いのでしょうか。(日本で雇うと年金、健康保険等の出費が現在よりも増えるとおもうので)

現在のままAに在籍した場合と日本に代理店を作った場合の損益を検討する必要があります。
(1)現在のままAに在籍した場合
Aにおいては日本人2名の人件費(給与、現地での社会保険料等)及び日本への出張費(年5~6回×2名分)が発生しています。Hsitehisyさん含む日本人お二人にとっては、Aから安定的に給与が払われるというメリットがあります。

(2)日本に代理店を作った場合
Aの損益としては、代理店に払う手数料(新規契約の仲介手数料+既存の日本の顧客の契約管理手数料)が費用として新規に発生する代わりに、日本人2名の人件費及びその出張費がなくなります。

(1)と(2)より、以下のことが言えるでしょう。
・Aにとっては、代理店費用が現在の人件費+出張費よりも安ければ、代理店化したほうが良い。
・hsitehisyさんにとっては、代理店としての売上から諸費用を引いた利益が、現在の安定した給与収入よりも魅力的であれば、代理店化しても良い。

なお、日本で代理店を新設した場合の代理店の損益は以下のようになります。
売上:新規契約の仲介手数料+既存の日本の顧客の契約の管理手数料
原価:手数料収入ですので特に売上原価は発生しないと思われます
販管費:日本人2名の人件費(給与、日本での社会保険料等)、オフィス費用(オフィスを借りる場合のみ)、水道光熱費、通信費、備品費、租税公課(固定資産税等)など

以上のとおり、日本で固定的な事務所を設けて営業する場合には、相応の固定費が発生します。上記のような損益試算をした上で、代理店として採算が取れるのか検討する必要があります。もちろん、実際の判断にはこうしたコスト面の比較だけでなく、hsitehisyさんの現在の業務状況や、日本に職場を移すことや開業に対する意識、A社の戦略など、様々な要因が関わってきます。
日本における社会保険料などの料率は以下のサイトを参考にしてください。
全国健康保険協会「平成27年度保険料額表」
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat330/sb3150/h27


4.その他留意する点があればご教示願います。

代理店契約をする場合の注意点を以下に挙げますので参考にしてください。
(1)独占契約にするかどうか
Aの代理店として、独占代理店となったほうが代理店としては有利になります。
例えば、独占代理店でない場合には、Aが他の代理店とも契約してそちらが競合となってしまう可能性があります。一方で、独占代理店の場合は、販売責任の割合が高まり、年間成約件数などのノルマ的な取り決めを課せられる可能性もあります。

(2)代理店の責任範囲
ご質問のケースの場合は、「商品はインターネットを通じたサービス」とのことですが、そのサービスに不具合があった場合などにその責任が代理店にも帰する可能性がある契約にすると代理店のリスクは高まります。基本的には、このような売主が負担すべき責任について、代理店が負担することのない契約することが望ましいでしょう。

Aと今回新設される代理店の関係が友好な関係にある間は、特にトラブルも発生しないかもしれませんが、将来的にどういう関係になるかは見通せませんので、上記に加えて、契約期間や代理店として他競合サービスの取り扱いの可否なども含め、契約内容は慎重に精査する必要があるでしょう。

末筆ながらHsitehisyさんのご活躍をお祈り申し上げます。

外国企業
社会保険料
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小松 和弘
小松 和弘
(東京都 / 経営コンサルタント)
ホットネット株式会社 代表取締役
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