犬の下痢

獣医師の増田と申します。

愛犬の軟便でご心配のこととお察しいたします。
便が軟らかくなる原因には、かなりいろいろなことが考えられます。いわゆる病気（腸炎であったり、寄生虫によるものなど）によるもの、神経的なもの（ストレスや住環境、家族構成の変化など）、食事に関連するもの（最近食事やおやつの内容を変更した…など）、食事の量と飲水量のバランスなどがあげられます。
食欲は十分にあり、体重も増えているようですので、極めて深刻な状況にはないと思われますが食物アレルギーや膵外分泌不全といった徐々に影響の出てくるものもあります。
糞便検査から今ある問題についてわかることがあるかもしれません。
確かに梅雨の時期は、おなかがあまり丈夫でないワンちゃんが軟便や下痢になりやすくなります。
長期間続く、あるいは食欲の低下や嘔吐などが見られたら早めに受診して適宜検査されるとよいと思います。
快方に向かうことを祈念いたします。

若齢での下痢の原因として、環境変化によるストレス、フードの変更や食事回数の変化、異物誤食による消化不良、ウイルスや寄生虫などの感染症などが考えられます。

元気があり体重増加もみられるのであれば問題ない場合もありますが、腸内細菌の乱れにより徐々に進行し、下痢による脱水や元気食欲不振、体重減少につながることも少なくありません。

ウイルスや寄生虫などの病原体は他の犬猫や私たち人間にも感染する場合があるので、便検査を実施し感染症の有無を確認する方がよいでしょう。

またフードが原因であれば給与法や回数を見直し工夫する必要があります。

かかりつけの先生ともよくご相談され身体検査により健康状態を見ながら今後の検査や治療を検討される事をお勧め致します。