対象:新築工事・施工
はじめまして。擁壁に関する御相談です。新しい造成地に新築し、3ヵ月がたったところで、外構工事のため、H700mm、厚さ150mm、長さ23mのL型擁壁一部をカットしたところ無鉄筋が発覚しました。
造成中に頂いた図面では、鉄筋が入っていることになっています。
東側道路面側でRU側溝が擁壁東隣に擁壁上面から高さ300-400mm程度下がったところにあり、また、家自体は擁壁から西側に1000mm入ったところに擁壁上面から高さ100mm下がったところをGLとしてベタ基礎で建っています。
販売元の会社は非を認め、やり直しも含めて色々と対応頂けることになっています。
本日、第三者の施工業者も交えて打ち合わせをしたのですが、掘り返すことで住宅基礎に悪さを及ぼしかねないことから、ペナルティとしての代替え案で対応した方が良いと思うと言われました。
地盤自体はよい結果が出ていたので、地盤改良はおこなっていません。個人的な感覚でですが、家から擁壁へ荷重が掛かることは無いと思われ、現状、土圧だけが擁壁掛かっている状態と思われます。
お伺いしたいこととしては、以下です。
よろしくお願いします。
1. 第三者の言われた通り、やり直しよりも他ペナルティで話をつけるべきか、それともやり直させるか。
2. ペナルティの場合、いくらくらいの金額相当の工事は妥当か。
3. 無鉄筋の擁壁でこのような状況だと、地震などで崩れるリスクはあるか。また寿命が極端に短くなるようなことはありそうか。
hiro19761217さん ( 山梨県 / 男性 / 37歳 )
回答:1件
中舎 重之
建築家
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H=700無筋コンクリート擁壁について
質問1・2のペナルティについては触りません。
質問3についてのみ回答します。
此の工事は手抜きと言うより、詐欺行為に見えます。 工事はやり直しをして下さい。
建物が擁壁より1m離れている事、GLが擁壁上面から100mm下がりである事。
擁壁の底版が500mmとします。べた基礎底版より擁壁底版の下端まで300mmとしますと、土の息角が45°として擁壁側への影響が300mmですので、
離間距離が1000-(500+300)=200mmになります。
従って、工事をやり直すには、建物に影響は無いと判断します。
擁壁が破壊する原因は地震より、豪雨です。
擁壁の計算では、土圧のみが掛かるとして計算をしています。
それが、豪雨の水が擁壁内でプールになり、水圧が掛かかる事で擁壁が崩落します。
ですから、水抜き穴の設置は欠かせません。内径75mmの管を3m毎に入れて下さい。
全長23mですから、両端を1m離したとして、全部で8カ所に成ります。
水抜きをするには、土は戻さずに、砕石を使用して下さい。砕石は水を抜くには最適の材料です。それでいて形が崩れません。更に云えば、土や砂と違い流れ出る事はありません。
近年、1時間50mmの豪雨が頻繁に起こっていますので、是非注意をして下さい。
以上です。 2014.7.28 中舎重之
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