対象:住宅設計・構造
屋根材に遮熱効果のある硬質木片セメント版を考えていますが、瓦に比べると耐久性が、劣ると言われました。年数が、経過すると屋根に乗っただけで割れると言われました。太陽光発電を付ける予定です。修繕の時などに不備があるのは、困ります。
メンテナンス不要で、より軽い素材がいいです。
また、遮熱効果がない素材でも屋根材の下に遮熱シートを引くのは、効果は、有りますか?
因みに屋根断熱で、フェノバボード11.5ミリを考えています。
よろしくお願いします。
あいちベッティさん ( 愛知県 / 女性 / 55歳 )
回答:1件
中舎 重之
建築家
-
瓦屋根の下地材について
質問が1年半前ですが、珍しくも瓦屋根の件なので回答します。
最初に、建材の硬質木片セメント板について、記します。
ニチハの製品「だんねつくん」(高性能フェノールフォルム複合耐火野地板)には、
厚さが、30,37,43,50mmとあります。
価格と断熱性能との効果を考えると43mmが良いでしょう。
組合せは、硬質木片セメント板18+高性能フェノールフォルム25mmです。
次に、建材のフェノバボードについて、記します。
積水の断熱材で、A種フェノームフォルム保温材1種2号です。断熱性能はF相当。
使用する厚さは、メーカーの積水では、2・3・4地域の全てで
屋根は90、壁は45mmとの事です。
ちなみに、4地域のF相当の断熱材の指定の厚みは、屋根が55、壁が35mmです。
屋根の断熱効果は、下地材と断熱材の間に通気層を設ける断熱の組合せが最適です。
遮熱効果を求めるのに、あまり断熱材や遮熱シートの材料に頼らずに、通気層を造る事です。
ただし、積水の断熱材の厚さ90mmは過剰です。
青森県(2地域)も愛知県(4地域)も同じとは、省エネの本筋から外れています。
ニチハの複合耐火野地板は屋根の仕上げが金属材なら、耐火性能が生きますのでOKです。
瓦屋根との組み合わせでは、仕上げ材との相性が悪すぎます。
野地板の耐久性を屋根の瓦材に相当する年月を要求するのであるのならば、
昔ながらの製材(挽き板)で、杉の板厚24mmにN50の釘を2本平打ちにして下さい。
以上です。 2014.12.9 中舎重之
(現在のポイント:-pt)
このQ&Aに類似したQ&A