対象:住宅設計・構造
平屋の住宅を計画しています。
近い将来高齢者になるため、全てをバリアフリーにと考えています。
しかしながら、考えているものが果たしてベストなのかと疑問も感じます。
計画しているバリアフリー
1 門からのアプローチを階段ではなくスロープで。
2 上り框は5センチ
3 リビングと和室段差なし。
4 トイレは車椅子が入るスペース
手洗いからトイレまでフロアー
5 浴室は浴槽を低くします。
6 手すりは設置できる所は設置し、将来設置できるように壁などを
強固。
もっと考えなければいけない所がありますか?
アドバイス下さい。
longbeaさん ( 沖縄県 / 女性 / 62歳 )
回答:1件
森 賢一
建築プロデューサー
-
バリアフリーとは生活障害が無いと言う意味です。
お答えします。
1、の門からスロープにされるのは、せっかくですから道路から上り框まで、とされることをお勧めします。そして框の高さは15~20cmをお勧めします。これは履物を履く外部と脱ぐ内部を明確にして、砂や埃の進入を防ぎ、建物の地面からの床高を確保し易くする効果があります。そしてこの段差はバリアーではありません。框のところの壁側にベンチと掴まり棒を置いて、足腰が弱ったらベンチに腰掛けて履物を脱ぎ履きし、掴まり棒を掴んで立ち上がりましょう。
3、の和室の場合も私の場合は玄関框と同じことを考えます。それはスリッパを履く一般床と畳を置く床との伝統的な違いによります。ただし、その他の部屋には一切の段差があってはいけません。浴室も例外ではありません。
また、バリアーには空気環境や温熱環境も含まれます。十分にお考えください。
4、はぜひ、そのようにされるべきです。また床仕上げは掃除を考えて、木製ではなくエンビシートが良いのではないでしょうか。
5、は玄関框や和室框と同じで浴槽の縁高を腰掛けやすい40センチ程にして掴み棒を壁におきましょう。そうすることで洗い場と浴槽の底の段差を小さくできます。家庭の浴室で縁高を小さくすると、洗い場の汚れが浴槽内に入りやすくなります。
6、の手摺は最初から設置されることをお勧めします。後でつける場合には設計だけはしておいて(補強を入れておく必要あり)図面を残しておきます。
尚、道路から玄関までの手摺はステンレス等で最初に設置しておく必要があります。
補足
実際のばあいは設計者(建築家)に依頼されますと、貴方の要望にアドバイスすると伴に、全てを考えた設計を行いますのでご心配は無いと思いますよ。信頼の置ける設計者をご存知ない場合は小生にご連絡ください。
評価・お礼
longbeaさん
2012/04/27 22:15解りやすい回答を有難うございます。
1、門下からのスロープを上がり框までということは、玄関(引き戸)とポーチは段差無しということでしょうか?設計士に確かめたところ5cmとの事です。
框の高さを15cmにすると車椅子で不便では?
玄関の構造上框の左側に靴箱です。ベンチも予定しているのですが客待ちベンチ用です。
2.和室は畳の厚みの分の段差でとも考えています。
3、トイレのエンビシートがどういうものなのか調べてみます。
4、浴槽の高さ・手すりの件了解しました。
アドバイス有難うございました。
(現在のポイント:-pt)
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