対象:会社設立
これから私と知人との2名で共同経営を予定しています。利益配分を50:50に折半したいのですが、どのような形を取るのが最適でしょうか?
(これが良いのか悪いのか分かりませんが)現在の考えとしては、法人を立ち上げて知人と私で株式を50%づつ保有しようと思っています。
そうした場合に、ポジションをどうするべきか分かりません。知人に代表になってもらおうと思っています。以下の4パターンを考えたときに、それぞれのメリットやデメリットや責任の範囲などはどうなるでしょうか?
1.知人が代表取締役、私も代表取締役
2.知人が代表取締役、私は取締役
3.知人が代表取締役、私は平社員
4.知人が代表取締役、私は株主のみ
supsupさん ( 大阪府 / 男性 / 45歳 )
回答:1件
総合的に判断することが重要です
supsup さん 共同経営をする場合のポジションについての質問ですね。
『利益配分を50:50に折半したい』とのことですが、役員報酬の折半が最も明瞭で分かりやすいでしょう。
役員報酬は会社法と税法で取扱いを規定されています。
留意点として、
・一般的には役員報酬は、株主総会の決議事項であること。(会社法第361条)
・税法上、役員に関わる報酬(賞与や退職金を含め)と一般社員の給与とでは取扱が違います。
(例えば、役員報酬は一度額を決めたら1年間変えられない。)
・役員賞与は損金算入できない。
等です。詳細は、以下を参照してください。
http://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5209.htm
これらのことをふまえ、それぞれのパターンの特徴について述べます。
1.知人が代表取締役、私も代表取締役
取引先にとっては、誰が会社の代表者(一番の責任者)なのかがわからない 、また各代表取締役がそれぞれ勝手に契約(意思表示)してしまう可能性がある
等の弊害があります。
今回の場合、知人の方が会社の舵取りを全面的に担い、supsup さんは名目的な取締役ということであれば、代表権はない方がよいかもしれません。
それに対して、代表権という強力な権限を個々の取締役に付与してもかまわない、という知人との信頼関係がきっちり構築されていれば、各々に代表権を持たせた方がよいといえます。
2.知人が代表取締役、私は取締役
1で述べたように、知人が経営を全面的に担うという場合に最適といえます。
3.知人が代表取締役、私は平社員
supsup さんは、経営責任を負う必要はありませんが、誰が役員報酬を決定するのかという権限の問題があります。また、役員報酬と従業員給与とでは税務上の取扱いが異なります。
さらに、会社との間に雇用契約関係が成立しますので、労災保険や雇用保険への加入など様々な手続きが必要となります。
4.知人が代表取締役、私は株主のみ
利益分配は、役員報酬(知人)と株式配当(知人とsupsup さん)となります。知人には役員報酬が支払われますが、持株は50:50なので配当も50:50となりバランスがとれません。
以上の点を考慮しますと、利益配分が50:50ならば、責任も権限も同様にするべきと考えます。そうなると1もしくは2が最適ということになりますが、知人との信頼関係、事務手続きの煩雑さ等を総合的に勘案し、決定されるとよいでしょう。
補足
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- 小松 和弘
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ホットネット株式会社 代表取締役
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