対象:住宅設計・構造
建て売りの一戸建てを購入する予定です。
敷地の周囲は傾斜があり、段々畑のような形状になっています。
Googleストリートビューで敷地の過去の姿をみることができました。
以前は造成されたままの敷地に家を建てており、何かの事情で取り壊して売りに出したようです。
それでも、段々畑のような状態だったようです。
今の家は建物の採光をよくするため、盛り土を増し、その周囲をコンクリートの擁壁で囲んでいます。
しかし、この擁壁は、低い位置にある隣との境界から、40センチ程度間を開けてを作っているのです。
そのため、間を開けた部分(約40センチ×数メートル)が完全にデットスペースになっています。
売り主の建設会社に理由を聞いた所、建築基準法の他、条例などの法令を守った結果だとの回答でした。
敷地は第1種低層住宅用地の指定を受けています。
ちなみに、低い位置にある隣は2階建てアパートで、各部屋の出入り口(扉)と廊下がこちらに向いています。
さらに、2階に上がる鉄製の階段があるのですが、この階段はうちの境界線ギリギリまで来ています。
質問ですが
第一点は、なぜ隣のアパートは敷地の境界ギリギリに鉄階段があるのに、こちら(購入予定の家)はギリギリまで盛り土をして、擁壁を作れないのは、本当に法律上の問題なのでしょうか?
第二点は、建設会社の言うとおりならば、このデットスペースを活用する方法はないのかという点です。
例えば、こちらも鉄枠を使い、盛り土をした高さまでかさ上げすることは、技術的に可能でしょうか?また法的に許容されるのでしょうか?
このほか、エアコンの室外機を置くことも考えたのですが、家の建物との距離が数メートルあり、配管が庭(通路?)をまたぐ事になるので、あまり現実的ではない気がします。
物件はかなり価格が安くなっていて、いずれにせよ購入するつもりです。
ただ、デットスペースの分も固定資産税などを払い続ける以上、有効活用する道がないかと考え、質問いたしました。
ご教示の程、よろしくお願い申し上げます。
補足
2010/11/10 15:16ご回答ありがとうございます。
改めて業者に理由を聞いたのですが、法令や構造上の問題ではありませんでした。
現状のようにした理由は、隣のアパートと近すぎると気まずくなるかもしれないという程度だったようです。
先日は電話で営業の人に聞いたのですが、曖昧な機がしたので、具体的な規制内容を教えて欲しいと言ったところ、上のような回答が来ました。
物件はフラット35適用対象で、そのための検査は既に受けています。
また、建物と地盤の保障・保険も付いています。
既に完成済みの建売なので、直接は見ていませんが、基礎工事に関する説明も受けました。
盛り土の理由は、隣のアパートが邪魔になって日が当たらないためで、やはり採光のためでした。
隣の敷地とは、従来の擁壁が1メートル弱あります。そこに溝もあります。
現在の建物を建てる際、さらに1メートル弱ほと盛り土をしています。
法令上は、隣の地面から2メートル以内と定められているそうです。
新旧の擁壁を合わせてもその範囲内なので、擁壁を仕切りギリギリに設置可能だそうです。
マゴパンダさん ( 千葉県 / 男性 / 35歳 )
回答:2件

志田 茂
建築家
1
安全なのでしょうか?
志田茂建築設計事務所 志田です。
ご質問の内容がいま一つつかめないので、回答にはならないかもしれませんが・・・
お話の内容で 盛り土 に、不安を感じます。
元の土地の状態が、盛り土して造成した土地だったとしたら、なおさら。
・元々の状態には擁壁がありますか?
・あったとすれば、きちんと申請して行政の「確認済み」が出ているものなのでしょうか?
・地盤調査はなされているのでしょうか?
・地盤補強等の対策がしてあるのでしょうか?(地盤調査の結果によってですが)
・その上で家の基礎は作られているのでしょうか?
・新しい擁壁は、建築確認 が必要な規模(2mを超える)ではないですか?
(ないにしても、きちんと設計されているものでしょうか?)
・建築確認の「確認済み証」はご覧になりましたか?
・その時の申請図と現在の間取りや建物形状は同じですか?
・その建売業者は、瑕疵担保責任保険に加入してますか?
それらを確認されてますか?
それら含めて、境界から40cm下げた理由を、納得されたほうがいいと思います。
(管轄の行政の建築課に行って話を聞いてみるのも手です)
(擁壁の一番下の部分の構造のために必要だった、とも考えられますが)
40cmの部分を、鉄骨で架台を組み、床を作る事は、可能ではあると思います。
ですが、それ以前に、盛り土した理由と建物の安全性についての不安を感じてしまいます。
(相応の理由ときちんとした手続き、きちんとした施工がなされていればいいのですが。。)
気に入られているようですので、安全性について十分にご確認の上、購入されてください。

御前 好史
建築家
-
ぎりぎりに造成出来ない理由は
コンクリート造の擁壁は、その高さにもよりますが、断面を単純なL型で造られていないように思われます。造成後隣地側に傾かないよう隣地側に20cm程度基礎を張出しており、さらに型枠や作業員が入るための必要空間を設けると、結果として40cm程度スペースが出来ているのではないでしょうか。
また高い方の敷地に浸透した雨水を処理するため、擁壁には所々水抜き穴が開けられ、さらにその雨水を集めて敷地外へ導く排水溝が低い方に設置されているのではないでしょうか。
これらの構造は一般的に行政で指導されますので、法律上の理由でもあります。
デッドスペースを利用するアイデアとしては、高い方の敷地から境界まで床を水平に持ち出して、少しでも土地の有効利用をすることも考えられますが、擁壁自体の構造と行政の指導について建設会社と良く打ち合わせる必要があります。他には、万一の場合メンテナンスのために上から降りて行けるスペースを確保しておくことも必要かと思います。
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