対象:離婚問題
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離婚に際し相手方の親から金銭の請求を受けています。
2010/10/09 23:45結婚して6年になります。半年前に妻がネットゲームで知り合った男性と頻繁に連絡をしあうようになりました。それが発覚した当初は「もう止める、携帯も変える」ということで安心したのですが、妻に別の携帯を買い与えて一ヶ月もしないうちに、再度連絡を取り合うようになり、その時の大喧嘩で、別居となりました。
別居後は、妻は親元にいるのですが自由になった分、オープンに相手と連絡を取り合っています。(ただ、直接会ったりしたことは一度もないようです)
半年間、関係の修復に努めてきて、2ヶ月ほど前には良い方向に行っていたのですが、ネットゲームから手を引くことを切望した途端、「やっぱり同居はしたくない」と言われ、離婚話にまで発展しました。
その時、離婚はお互いの同意であったのですが、妻の親が猛反対してきました。
最近、「離婚したければ金700万円を支払いなさい」という手紙が、ご両親と妻の連名で送られてきました。この根拠は、「住居の頭金1000万円は全額娘の貯金から出ているので当然の金額である。突然離婚を突きつけたあなたに対してはさらに慰謝料も請求できると考えている」といった内容でした。
住居は、妻の貯金から1000万円、私の親から200万円、そして残りは住宅ローンでこれまで約600万円を私が払っております。(妻は専業主婦です。子供はいません)
家を売却するとした場合、住宅ローンを差し引いて、約500万の利益が見込めるのですが、貯金は200万円程度という状態です。
こういった状況で妻の親の要求は常軌を逸していると思うのですが、妻の両親は相当頑固で、完全に妻を被害者扱いです。要求はのめない旨を連絡しましたが、「離婚したければ700万」と言いつつ「娘の心を傷つけたあなたとは修復不可能」とも言ってきております。
私自身は、不貞行為や賭け事、暴力などは一切なく、また、給与・賞与は全額妻が管理して、わずかに月に1万5千円の小遣いでやりくりしてきました。
ただ、妻が性交渉を嫌がる、また、ゲームに没頭しすぎる点については不満を持ってはいました。
今後の対応についてですが、
1.妻の両親の要求に対して無視し続けても問題ないでしょうか?
2.上記のような場合で、財産分与の妥当な金額はどのぐらいでしょうか?
3.別居状態なのですが、妻に生活費を送らなければ後で問題になるでしょうか?
ご回答をどうぞよろしくお願いいたします。
補足
2010/10/09 23:45もう一つお聞きしても良いでしょうか?
上述のように、私自身の給与・賞与は妻が管理しており、生活費やローンは全てそこから出していました。妻は、結婚後2ヶ月間勤めた後、退職しました。そして短時間の勤務も考えてハローワークに通いながら失業保険を受け取っていました。2005年のはじめのことなのですが、妻はそれまで10年間勤めていたので、おそらく一年間は失業保険を受け取っていたと思います。
それで、質問ですが、当時の妻の退職金は別として、結婚後の2ヶ月間の給与、および1年間の失業保険は、そっくり妻の口座に入っていて私の管理下になかったのですが、これは夫婦共有の財産でしょうか?そして財産分与の対象となるでしょうか?
ご回答をどうぞよろしくお願いいたします。
ちゅるれさん ( 愛知県 / 男性 / 38歳 )
回答:1件

松野 絵里子
弁護士
3
慰謝料請求はあなたができるかもしれませんね。
弁護士の松野絵里子です。ひとつひとつに簡単に回答させていただきます。
1. 妻の両親の要求に対して無視し続けても問題ないでしょうか?
頭金の部分は財産分与の問題なので2で回答しますね。
慰謝料については、離婚になった経緯によりますが、上記の事情だけなら、妻のネットでの男性との交際は浮気でないにせよ、頻度が高くて通常のレベルを超えて夫としてそれが婚姻を継続するのに非常に困難な状況をつくったのであれば、両親の言い分は不合理であり、むしろ貴方から慰謝料請求ができるでしょう。また、離婚を切り出して婚姻の継続に協力しなかったのが妻のみであるなら、その点でも慰謝料請求が可能かとも思います。もっとも、実際の離婚訴訟などではお互い相手の非を言い合う形になるでしょうから、実際にはどちらがいくら払うことになるかは今の段階で申し上げられません。
2.上記のような場合で、財産分与の妥当な金額はどのぐらいでしょうか?
財産分与の制度については当方の専門サイトに詳細がありますが、財産分与請求権とは、民法で認められた権利で、離婚した者の一方が他方に財産の分けるように請求できる権利です(民法768条1項)。夫婦が婚姻している間に協力して築いた財産を結婚が終わるときに分けて清算しましょうという制度です。http://rikon-tj.jp/category/baseinfo/property/をご参照ください。
妻の出した貯金がもしも結婚後の貯蓄であれば、原則としてその部分は夫婦の共有のものと民法でみなされますので、財産分与の対象です。結婚前の預貯金だとすると対象ではないので返すべきものとなってしまいます。
今のローンの残った家について財産分与をどうするかは、http://rikon-tj.jp/baseinfo/461/をご覧ください。簡単なのは売却ですね。清算的な財産分与としては半分に分けるのが基本です。そこに慰謝料的なものを加味して決めていることもできます。
頭が痛い問題は頭金の1000万円ですね。結婚前に形成したものがあれば返済を妻が求めてくるでしょうが、それは今は家の一部になってしまって家は新築時より評価は下がっているわけですので、たとえば30%下落したのであればその分減っているといってよいと思いますので、全額返さなくてよいでしょう。
補足
3.別居状態なのですが、妻に生活費を送らなければ後で問題になるでしょうか?
これは婚姻費用という問題です。婚姻費用とは何かについては、http://rikon-tj.jp/baseinfo/283/に一般的な説明がありますのでご参照ください。
結婚している以上は、婚姻費用の支払義務がありますが、出て行ったことについて相手にもっぱら非がある場合、子に対する養育費相当だけでよいのではないかという考えもあり、そうであればあなたの場合には子がいないので不要ということになりますね。判例としては、原因が妻の不貞である場合に生活費の請求は権利の濫用として許されないし、未成年の子の監護費用に当たる部分のみできるというものや、申立て自体が権利の濫用として婚姻費用をゼロとするべきとか、通常の夫婦間における扶養義務よりも程度を減じてよいとかというものがあります。
ですので、あちらが婚姻費用を請求してきたら、貴方として別居の原因は不貞ではないにせよ男性との度を過ぎた交際にあるので有責性は妻にあること、請求は権利の濫用であるから支払をしないことをきちんと書いた内容証明など出しておくと後の調停・審判・訴訟などで有利になるでしょう。
評価・お礼

ちゅるれさん
2010/10/10 15:34松野絵里子先生、詳しいご説明を本当にありがとうございます。リンク先の内容も大変参考になりました。
私も妻も40歳の少し手前まできているのに、ネットゲームとその中の虚構の人間関係が離婚の引き金になるとは思いもしませんでした。情けない話です。
妻はともかく、妻のご両親とは、落ち着いて冷静に話し合う環境が作れそうもないですし、やはり第三者を立てて、協議をすすめていこうと考え始めています。
(現在のポイント:-pt)
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