対象:住宅設計・構造

中舎 重之
建築家
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木造住宅2階建ての耐風性能について
新しい建物なので、建築基準法での最低条件は満たしているものとして、お話します。風や地震の横からの力はスジカイや構造用合板等の耐力壁にて抵抗させます。一般的に建物が長方形としますと長手方向は耐力壁は比較的に多めに入ります。短辺方向は外壁・内壁共に少なくなり当然の結果として耐力壁は必要量のギリギリになります。風荷重は長手方向の外壁の面積に掛かり、それを短辺方向の耐力壁が負担します。強風時に建物が揺れるのは、この短辺方向にて起こります。それも風上の柱が浮き上がる現象にて揺れるのです。そこで考えられる事は柱+土台+基礎を一体とする緊結金物が不足していると言うことです。 次に、必要な緊結金物の大きさを計算します。条件は屋根は瓦葺き、壁はモルタル塗りの比較的に重い建物です。耐力壁は2階がスジカイ45x90、1階が構造用合板として四隅の通し柱の所とします。隅柱に起きる引き抜き力=2・1階耐力壁の上向き力ー2・1階の仕上の重量(下向き)。耐力壁の上向き力=2階スジカイ3.2x2.7+1階構造用合板5.2x2.7=22.9kN。仕上げ重量=屋根0.8+床0.4+壁5.0=6.2kNになります。隅柱の引き抜き力=22.9-6.2=16.7kNの結果により20kNのホールダン金物が必要になります。木造2階建てでは構造計算は不要ですので此の緊結金物が見落とされていると思われます。
以上です。 2014.5.6 中舎重之
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この回答の相談
昨年の8月に新築した木造の家が、強風のときに2階のベッドに寝ていると、揺れを感じます。どこか欠陥があるのでしょうか?家の前には建物がなく風当たりは強いほうだと思います。西向きです。
みんたんさん (石川県/29歳/女性)
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