RE:12歳雄猫が凶暴になりました

猫が突然凶暴になってお困りとのこと、心中お察し致します。
今回は、動物行動学を専門的に勉強している当院の内田恵子獣医師（市川橋病院院長）に対策を聞いてみました。
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猫の攻撃行動の原因は、そのほとんどが恐怖によるものです。恐怖を回避しようとして、たまたま、その場に居合わせたものを攻撃したところ、心が少し和らいだり、ほっとした感覚になったとします。そうすると、また次に恐いことがあると、自分を落ち着かせるために再び攻撃をするようになり、これが繰り返されることで、悪化していくものです。
　今までは、ほとんど喧嘩することもなくと言われているのですが、メスに突然飛びかかることは以前からごくたまにあったということは、この時点で、すでに問題は始まっていました。そして、これを回避する方法として人間が止めていたとすると、この行動が、人間に攻撃を仕掛けるきっかけを作ったと考えられます。同居の猫同士だけでなく、人間にもその矛先が向けられているとすると、治すには飼い主の忍耐強い治療姿勢が必要となります。すぐに行動治療の専門医にご相談されるべき事例と考えます。行動治療専門医にご相談される場合には、状況を一つ一つ確認するための問診票を事前に記入する方法をとられる病院が多いです。事前にご予約を入れて診察を受けて下さい。
　また、腎臓が弱いとのことですので、甲状腺機能亢進症の併発や腎性高血圧でもいらいらしたり、頭痛などの痛みから攻撃行動と考えられる行動が出ることもあります。定期的な身体検査と健診も大変重要と考えられます。
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尚、市川橋病院では犬猫の問題行動解決に向け、カウンセリングを行なっております。（予約制）
宜しければ一度受診下さい。