対象:住宅設計・構造
森岡 篤
建築家
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住宅の寿命
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ねこだいすきさん、こんにちは。
パルティータ建築工房の森岡です。
日本の住宅の平均寿命は、平成8年版建設白書によると26年ということです。
欧米先進国と比べ、非常に短いといえます。
日本の住宅の寿命が短いのは、耐久性が足りない(物理的寿命)からではなく、主に、日本人のライフスタイルの変化が大きく、建物はまだ健全(住める)のに、機能的に住みにくいので建て替える、機能的寿命によるものです。
住宅の耐久性については、例えば、湯沸器は10年で交換が必要になるかもしれないし、ある仕上は20年で手入れが必要になるので修理する、つまり、必要な修繕(メンテナンス)を繰り返すことで快適に住むことができるわけで、何の手入れもせずに耐久性を保つことはできません。
欧米の100年を超える建築は、日本以上にメンテナンスを繰り返し、存在を続けています。
木造の場合は、構造体の木材の修理・交換も比較的容易で、構造体も修繕することができます。
というわけで、あくまで一般論ですが、正しく建てられた住宅を、手入れすれば、30年どころでなく、もっともっと長く住むことができると考えられます。
但し、建て売り住宅の場合は、私も過去にひどいものを見たことがあるので、一慨に言うことはできません。
木造3階建ては、6月の基準法改正以降特に規制が厳しく、最低レベルを確保しているかもしれません。
木造2階建ては、現時点、建築士であれば事実上ノーチェックで通ってしまう法体系で、注意が必要です。
住宅性能評価を利用するのも一つの方法です。
住宅の寿命に関しては、私のコラム、シリーズ:「家の寿命を科学する」で連載していますので、よろしければ参照下さい。
ちなみに、私もねこだいすきです(経歴にも一言)。
評価・お礼
ねこだいすき さん
回答ありがとうございます。
欧米の住宅は、日本より柱や梁も太く湿気も少ないので、長く持つと思っていました。
日本以上にメンテナンスをしているんですね。
やはりメンテナンスが大事ということですね。
参考になりました。
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