対象:ペットの医療・健康
ワクチン接種の注意点
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ペット行動コンサルタントSENDAの千田 純子です。
専門学校でドッグトレーナーやトリマーコースの学生に健康管理についての授業をする中で、ワクチンについての基礎的な注意点もお話ししています。
ワクチンには生ワクチンと不活化ワクチンがあり、生ワクチンの場合は病原菌の毒性は弱められていますが、生きている状態なので、体内で増殖します。それに対して生体反応として、免疫システムが刺激され、免疫力が増強されます。免疫力が低下していると、病気が発症する場合もあります。1週間程度立つと免疫力が活性化されてきて、免疫力が向上してきます。それは通常病気にかかるのと同じプロセスを取っていきます。ですから、前回のワクチンの日付を確認し、体調が悪かったり、疲れていたり、それから1週間以内にストレスがかかるような出来事が控えている場合は、ワクチンをするべきではないということをお話ししています。
不活化ワクチンの中の病原菌は分解されて死んでいますが、そのままではあまり免疫力がつかないので、免疫力を向上させる為に化学物質が配合されています。人や動物の中にはその化学物質にアレルギー反応などの副作用を起こす動物がいることも事実です。
子犬の時は、免疫力をつける為に、3週間から4週間の間をあけて3回程度ワクチンを複数回接種しますので、3週間間隔でワクチンを2回接種すること自体が非常に危険であるということありません。しかし、老犬で免疫力が低下していて、回復力も低下しているような場合、問題がないかどうかわかりません。
「ワクチン接種をする時は、健康を確認してください。」というような注意事項は基本的なことではありますが、毎年毎年何の問題もなく過ごしていると見過ごしてしまうこともあります。ワクチン接種はデメリットもあることを理解した上で、感染症予防というメリットを得る為に体調やタイミングを調整しながら行うものだと理解する必要があります。
評価・お礼
サトウ9447 さん
2014/08/24 19:55
なかなか難しい問題なのですね、、、私はやはり少なからず影響はあると思っています。
回答ありがとうございます。
千田 純子
2014/08/25 07:19
評価ありがとうございます。13歳の老犬になってくると、若い頃は何の問題もなく過ごしてきたようなチョットしたこと、ワクチンやシャンプー、旅行、ホテル、環境の変化、家族の増減などでも体調を崩すきっかけになることがあります。生き物の命に限りがあり、「老い」は突然感じられることもあります。サトウ9447がとても心配されるということはワンちゃんにとってとてもうれしいことだと思います。
たくさんの飼い主さんとワンちゃんを見てきましたが、一匹の犬が飼い主さんからもらう世話の量は同じだと感じることがあります。若い頃飼い主さんにかまってもらわなかったワンちゃんは、死ぬまでにたくさんの手間と世話が必要になることがあり、若いことに飼い主さんによく世話をしてもらってきたワンちゃんはあっけないくらいに旅立って行きます。あなたのワンちゃんは今まで飼い主さんに心配をかけずに過ごしていたようですから、きっとあなたに関心を払ってもらって、いろいろと世話をしてもらいたいのかもしれませんね。
愛犬が老い、旅立って行くことを認めることはとても哀しいですが、犬達はたくさんのことを私たちに教えてくれています。あなた自身が今愛犬の老いに直面し、考えていることがとても大切なように思います。お大事に。
回答専門家
- 千田 純子
- ( 千葉県 / 獣医 )
- ペット行動コンサルタントSENDA
科学的な理論を基に人と動物が共生できる方法を提案します。
ペットの犬や猫の問題行動の予防や改善のためのコンサルテーションや個人トレーニング、グループトレーニングを行っています。当しつけ教室の卒業生には、老人福祉施設や病院、緩和ケア病棟でセラピー犬として活躍しているワンちゃん達もいます。
(現在のポイント:-pt)
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サトウ9447さん (宮城県/27歳/男性)
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