対象:リフォーム・増改築
伊藤 一郎
建築家
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吹き抜けはメリハリをつけて
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東京で設計事務所をやっております、伊藤と申します。
今や土地が高い都市部においては、平屋に住むことはある意味贅沢とも言える訳ですが、
階段の上り下りもなく、地面に近い所で暮らすメリットは多分にあると思います。
暑さに関しましては天井が高ければ暖気は上方にいってしまうので、
通風や換気をきちんと取り、屋根の断熱を十分にすれば
夏は涼しく過ごせるのでメリットになるかと思います。
寒さの方が対策が必要かと思いますが、南関東エリアですので、
床下や壁の断熱をしっかりすれば十分快適になると思いますし、
足元の寒さ、底冷えを少しでも解消するなら床暖房も有効でしょう。
平屋の小屋組を見せる吹き抜けに、とのこと、
気に入られているご様子の木組みを現して、木の骨組みを見ながら暮らすことは
古民家などでもよくあります通り、安心感のあるあたたかい住まいとなることと思います。
おそらく庭に面した大きな開口によって平屋の水平方向の広がりに加えて、
天井を高く取ることで上方への広がりも得られれば、
開放的な気持ちの良い住まいとすることができます。
なおも部屋によって天井高を使い分けて、
水廻りや収納部分、また狭い部屋ではフラットな天井としてすっきりさせ、
広い部屋やLDKなど開放的にしたい部分で天井を高くすれば
メリハリの効いた居心地の良い空間が出来ると思います。
トップライトは暑さの面でデメリットになる場合もあるので、
他で十分採光が取れるなら必ずしも無くても良いと思いますし
もしつけるなら一般的には北向きがお勧めです。
断熱・防音面よりも構造耐力の面で、瓦屋根は重くて不利なので、
屋根断熱と雨音の対する防音をきちんとした上で、
鋼板の方が軽くて良いのではないでしょうか?
いずれにしても構造チェックはされた方が良いでしょう。
梁組みを見せた平屋ではありませんが、2階建ての2階の天井高にメリハリをつけ
明るく開放的な空間とした実例の写真をつけさせていただきます。
内装のイメージはおそらく違う感じだと思いますが、
ここではロフトなども上手く活用して下向きの風景も取り入れつつ
変化のある空間になっています。
評価・お礼
きゅー さん
2014/04/17 00:09
ご回答いただきありがとうございました。
小さな家なので、どの部屋も小ぢんまりとしている方です。なので、横の面積の代わりに縦の空間を活かし体積を大きくするのはどうかな?と思ったのも、吹き抜けにしたいと思った理由のひとつです。
トップライトですが、南北に長い建物なので、中央と北側の部屋にはあるといいなと思います。
構造耐力については、耐震補強工事を行う予定です。
でも思っていたよりも、鋼板についてはお勧めのご意見が多いですね。参考にさせていただきます。
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
築50年の平屋をリフォーム予定です。
建物は南北に長く、切妻屋根です。
柱や梁を活かしたく、狭さ対策、採光の面からも吹き抜けにしたいと考えているのですが、暑さや寒さ対策の面でデメリットを目にする… [続きを読む]
きゅーさん (神奈川県/46歳/女性)
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