対象:リフォーム・増改築
曽根 省吾
一級塗装技能士
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ブロック塀の塗装のフクレについて
弾性に関わらず、大抵の塗料は水分を通しません。
透湿性の塗料もありますが、今回のブロック塀で膨れが出てしまう事例の場合は、透湿性の塗料であっても、やはり膨れの原因になります。
まずブロックはとても水分吸収率が高いものです。
よくありがちなのが、塀の外側が道路でも内側(家側)の庭などが土の場合です。
その場合、土中のほうまで塗装をされてはいませんので、土の中の水分がブロックに吸収されて上にのぼってきます。
これで気温や太陽光などで熱が上昇すると、水分の逃げ場がなくなり膨れが生じる原因となります。
弾性塗料でもそれ以外の塗料でも膨れは生じてしまいます。
従いまして、ブロックの天端や壁の防水が完全になされても膨れは生じてきます。
ちなみに庭ではなくても、結局ブロックが地中に埋まっていて土に触れている部分が大きければ、水分が登ってくる可能性があります。
肝心な今後の処置方法ですが、本来はブロック塀の塗装は避けたいですね。
これは当社でも経験があるのですが、膨れている塗膜をはがして再塗装をしても、再度ふくれたりすることがあります。
方法としては、日本ペイントから出ている「水性シリコン浸透ガード」のような、吸収性の塗膜が張らない塗料がいいのですが、現在の塗膜をすべて剥離するのはおそらく困難でしょう。
あとは手間が掛かりますが、膨れ塗膜や弱くなっている旧塗膜を完全に剥離したあと、2液性の溶剤シーラーを何度かたっぷりブロックに吸わせてあげて、がっちり固めてから塗装をするというのも一つの選択です。
いずれも塗装をする場合は、ブロックを数日乾燥させた方が望ましいでしょう。
ブロックの上からの塗装でも膨れが生じない場合もありますが、一度膨れが生じると再度膨れる確率も高くなる傾向があります。
今回の件はあまり推測ばかりも言えませんので、正直処置に頭を抱える事例ではあります。
頼りないですが、以上ご参考ください。
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