対象:心の病気・カウンセリング

国府谷 明彦
厚生労働省認定 産業カウンセラー
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あえて精神病というほどではありませんが改善することも可能です
こんにちは。カウンセリングセンター聴心館 国府谷です。精神医学や脳神経科学をベースに認知行動療法やカウンセリングを行なっています(医師法による診断・治療行為は致しません)。
にゃにゃもさん,カミソリで肌を傷つけて以来,刃物や尖ったものが怖くなってしまった。デザイン関係の勉強をしているので,尖った鉛筆などで不自由に感じている。そんなお気持ちお察しします。
にゃにゃもさんの症状という意味ではなく,前提知識として精神疾患のお話をしておきましょう。不安障碍の中に,特定恐怖症というものがあります。何でも不安というのではなく,特別の物や出来事が恐怖・不安という精神疾患です。にゃにゃもさんがよく知っている例では,高所恐怖症や閉所恐怖症,あるいは,ヘビや雷が苦手,注射器や血を見るのが苦手といったケースがあります。
ただし,こうした特定恐怖症は,現実の生活の中で支障があるときに認定されます。飛行機のパイロットや高層ビルの建築現場で作業する人が高所恐怖だったり,お医者さんや看護婦さんが注射針が苦手だったりすると,職務上で支障が出てしまいます。逆に,都会の真ん中で自然のないところにいる人がヘビが苦手でも,あまり支障は出ません。そんな意味で,どれほど支障があるかを考慮して精神疾患は診断されます。
にゃにゃもさんの場合,刃物恐怖や尖端恐怖といわれる範囲になると思われますが,詳しく分析すると診断行為になるので,ここでは控えます。高所恐怖や閉所恐怖の人でも,本質的に恐怖は抱えているけれど,生活の場でそれを避けていれば平気という人はたくさんいます。そのままで必ず治す必要がある訳ではありませんが,デザインの勉強を続ける上で,支障が出るようであれば,認知行動療法などの精神療法で改善することも可能です。
また,カミソリでのケガの記憶が,将来,薄れてくるにつれて,そうした恐怖が薄れてくることもあります。しばらく様子を見ながら,どうしても困るという状況が出たら,メンタルクリニックや認知行動療法を行っているカウンセリングルームで相談してみると良いのではないかと思います。
困ったときには,メールなどでいつでもご相談にのります。にゃにゃもさんが,安心して勉強できることを祈っています。
聴心館WEBサイト http://www.choushinkan.com
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この回答の相談
中学校3年生の時、
カミソリで肌を思い切り切ってしまったことがありました。
故意のものではなくて、事故です。
それからずっと刃物が怖くなりました。
動画や画像も危う… [続きを読む]
にゃにゃもさん (岡山県/16歳/女性)
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