対象:住宅設計・構造
吉田 武志
建築家
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きちんとした見積書を出してもらうことをお勧めします。
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栃木県宇都宮市の注文住宅・リフォーム専門店 ヨシダクラフトの吉田武志と申します。
依頼先の工務店との進捗具合が、図面、見積書が出来て、減額打ち合わせの段階なら、
坪単価の見積書でない普通の見積書(材料、工賃、設計料、管理費等がなるべく詳細に分かれた見積書)を出し直してもらうべきでしょう。
例えば、大工工事費などの項目で「坪いくら」という表示をすることはありますが、「全体で坪いくら」という見積書の表示は普通はありえません。
その理由は、「工事全体で坪いくら」とやると、工事中の変更などが起きた場合に、減額や増額ができなくなります。それは造り手と住まい手が揉める原因になります。詳細な見積もりなら変更対応しやすくなります。
きちんとした見積書を出してもらうことをお勧めします。それでも大雑把な見積もりを出してくるようなら、業者を変えることも考えたほうが良いかもしれません。
補足
施主支給品が多いのが気になります。弊社は施主支給品は殆どありませんが、施主支給の場合は、簡単な物を除いて、取り付け費用と施主支給品の価格に応じた管理費を頂いています。
施主支給品だけが多くで、それに伴う管理費を計上できないとすると、工務店は適正な粗利が頂けないはずです。施主支給品に不具合が起きた場合の責任の面からも必要なことだと思います。私の廻りの工務店はそうしている所が多いです。ですから、施主支給にすると単純に安くなるというわけではないはずです。
また、コストダウンの方法として、直接職人に依頼するという方法もありますが、各職人は自分の仕事には責任は持てますが、各工事の取り合い部分には責任が持てません。瑕疵はその取り合い部分に発生することが多いです。その取り合い部分の管理をするのが工務店(管理者)の仕事になります。分離発注をすると、誰も取り合い部分の責任が取れなくなります。ですから、管理費用は生じても、各職人への直接発注でなく、工務店に一括して工事を請け負わせるほうが良いと思います。
その工務店が施主支給品が多くて、それに伴う管理費用が計上できないことが原因で、大雑把な見積もりを出しているとは考えにくいですが、一応、上記のことも踏まえて話し合ってみたらどうでしょうか?
評価・お礼
moonhill さん
2011/07/17 19:36
回答ありがとうございます。やはり詳細の見積もりは当然提出されるべきですよね・・
支給品の管理費など明確になっていれば納得できるのですが、今一はっきりとした回答が得られません。いただいたアドバイスを元に話し合ってみたいと思います。
吉田 武志
2011/07/18 08:06
評価して頂きありがとうございます。住まい手と造り手の信頼関係がないと、注文住宅の家づくりを進めていくのは難しいですから、一度お互い腹を割って話しをするのが良いと思います。
建築は物づくりの中でも特殊で、それぞれの建物が全て違う土地に建ち、施主も全て違いますから、要望も様々です。楽しいこともありますが、非常に難しいと感じながら日々仕事をしています。施主工事や分離発注は、一見良いように感じるかもしれませんが、難しいことを増やすことにもなりかねないので、十分注意して行う必要があると思います。上手くといいですね。
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新築で工務店と話を進めていますが、費用を抑えるべく、こちらでさまざまな施主支給材(床板、壁紙、などなど)の提案や、不要なドア削除などの提案をおこなっておりますが、工務店側からは、坪単価の計算なの… [続きを読む]
moonhillさん (神奈川県/37歳/男性)
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