対象:ペットの医療・健康
Re:犬の胃捻転について
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胃拡張・胃捻転は多くが原因不明で発症し特に大型犬に好発します。
食べ物や液体、ガスが流れなくなり胃に溜まることで大きな胃が血流を圧迫、それにより体内の循環が悪くなりショック症状や細胞の壊死を引き起こすので、急激に状態が悪化することが多い病気です。致死率は30%以上で捻転を伴う場合や、ショック、播種性血管内凝固という病気が続発すると死亡率は更に高くなります。
治療は拡張、捻転の程度により胃の中のガスを除去、消化管の運動促進、続発疾患の予防を行う内科療法やお腹を開けて胃の捻転を整復する外科療法が必要となります。
日々の予防策としては、食事の回数を増やす、運動後に食事を与えるなどがあげられます。また、体調が落ち着いている段階で捻転を防ぐ目的で胃を予め体の壁に縫い付けておくことも可能です。しかしながら、これらの予防は病気の発生を必ずしも防げるものではありません。
外科治療は胃の捻転をより確実に直すことが可能ですが、手術を行うにあたり出血や麻酔のリスクが伴いますので一般状態が悪いまま手術するとそれにより命を落としてしまうケースもあります。したがって、すぐに外科治療を行なうことが一番よい方法だったとは言い切れないでしょう。
今回の場合、内科治療に反応を示し一度は体調が回復したことから、捻転の状態や手術のリスクも考慮したその時の最善の治療が行われたのではないかと思います。しかし、一度体調が安定しても病気が再発し状態が急変する可能性はありますので、退院直前に病気が再発し播種性血管内凝固の発生やショック状態に陥ってしまったのではないでしょうか。
評価・お礼
iosoli さん
2011/05/26 18:33ご回答有難うございます。胃捻転で検索すると手術が必要とか時間との勝負というお話が多かったのですが、そうではないのですね。捻転の程度が軽くすぐに病院に連れて行った場合で、一度回復してすぐに亡くなるというお話が見つけられなかったので気になっていました(死因についてはっきり教えて頂けなかったので)。播種性血管内凝固というのは検査では分からないものだったのでしょうか?食事の回数や与え方は気をつけていたつもりだったのですが、配慮が足りなかったからこんなことになってしまったのだと思います。ただ甘えん坊の子だったので、病院の檻の中、誰もいない所で一人で意識を失っていったと思うと後悔ばかりが残ってしまいます。
2011/06/10 09:30
播種性血管内凝固は血栓(血の塊)が体の様々な箇所に詰まり、同時に止血異常が起こる為、実際出血が起こると血液が固まなくなる病気です。
検査は止血時間や血小板(血液を凝固させる因子)の数などを測定します。
ある程度の予測はできますが検査により100%診断できるものではありませんので実際の状態も考慮して治療を行う必要があります。
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