対象:遺産相続
松野 絵里子
弁護士
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遺産分割協議書はしっかり理解してから署名しましょう
弁護士の松野絵里子です。遺産分割協議の時に、なぜきちんと確認されなかったのか残念ですね。
遺産分割協議は、相続人全員の合意により成立して、いったん成立すれば効力が生じ、無効や取消の原因がない限り、原則としてやり直しすることはできません。
無効や取消しというのは、脅迫されたとか代理人でないひとが勝手に印を押したとか、まれなときにしかみとめられません。
ですので、よく見ないでサインしてしまって、それま「で聞いていたことと違う」と言っても、遺産分割協議の無効の主張はできません。
遺産分割協議でお父様のものとなっていたものが、貴方名義になっていたとしても、税金上の問題はおいておけば、その有価証券そのものはお父様のものとする合意が成立しているわけで、お父様が自分のものを処分するのは権利の行使であって、あなたから損害賠償請求はできないでしょう。
遺産分割協議のみならず、契約書とか念書とかいったものは、その時点で大事なことを決めた証拠です。
相手がうんと言わなければやり直せません。ただ、遺産分割協議全体の当事者がみんなでやり直そうと考えてくれれば、やり直しが可能ですが、お父様はそのようにお考えにならないかと思います。
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この回答の相談
9月に親子間の金銭問題で質問した者です。
亡母からの相続だと思っていた私名義の株が、遺産分割協議書では、父が相続していたものだと、調べていて先日わかりました。
母が事故で亡くな… [続きを読む]
myu-myuさん (岡山県/52歳/女性)
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