外貨建ての預金・債券購入のチェック点 - お金と資産の運用全般 - 専門家プロファイル

吉野 充巨
オフィスマイエフ・ピー 代表
東京都
ファイナンシャルプランナー

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対象:お金と資産の運用

柴垣 和哉
(ファイナンシャルプランナー)

閲覧数順 2024年04月18日更新

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外貨建ての預金・債券購入のチェック点

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昨日まで、為替についての考え方を述べて参りました。それらを踏まえた上での、外貨預金、外貨MMF、外貨建て債券など、インカムゲイン(利息、分配金など)を目的として購入する際に考慮すべき主なポイントをご紹介します。

証券会社、銀行などの広告説明は、金利を前面に出しています。円定期預金よりもこれだけ有利ですと言う打ち出し方です。
でも、名目金利だけでは有利か不利かは解りませんし、為替などの影響で損益がかわります。
チェックすべきは、

1. 当該通貨国のインフレ率です。
実質金利は、名目金利-予想インフレ率ですので、8%の金利が付いていても、インフレ率が9%であれば、実質金利はマイナスです。国内金利で云うとマイナス金利の国々も有ります。
例えば米国の2010年のインフレ率は1.37%、豪州は2.66%、南アフリカ3.50%、トルコ6.40%、人気のブラジルは5.91%でした。昨年の数値ですので、現在のインフレ率ではありませんが、各広告に表示されている名目金利に、夫々のインフレ率をマイナスした数値を参考としては如何でしょう。
なお、世界最強の通貨の国スイスは0.69%で、日本場デフレの為マイナスです。
インフレ率が重要なのは、日本との実質金利の金利差で為替が円高に為ることで調整が行われる「金利平価説」に該当するからです。


2.次にコストをお考えください。
通常は、お手元の円貨を外貨に換える、償還又は解約・売却で円貨に換えて使用します。現時点では、ネット証券は為替手数料0円や通常よりも安い手数料を適用していますし、ネット銀行の多くも為替手数料を0~通常より割引しています。これらを比較するとともに、外貨から日本円への為替もご確認ください。外貨預金の場合、低要金利が低い通貨も在り、短期間の解約では損失が出る事も在ります。

3.金利が変動型か固定型かもご確認が必要です。
現在は、資金のリスク回避により、米国、ドイツ、スイス、日本などの国債の金利は低下しています。将来リスク資産に資金の流れが向かえば金利が上昇(債券の価格は低下)します。従って、今後金利が上昇するとお考えの場合には変動金利型の商品、今後も金利が上がらないとお考えの場合に固定型の商品が有利です。(現時点では固定型の金利が変動型よりも上回っています)

4.当然、信用リスク、流動リスクも重要なチェックポイントです。債券では格付けも確認し、また夫々の商品はすぐに換金が可能かなどもチェックが必要です。

上記がクリアーされた後に初めて、投資の対象とされるようお勧めします。

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ロングステイ財団登録ロングステイアドバイサー
宅地建物取引主任者
独立系顧問料制アドバイザー 吉 野 充 巨
http://www.officemyfp.com/komonryouseiadviser.html


『このコラム又は回答は、投資判断の参考となります情報の提供を目的としたものであり、有価証券の取引その他の取引の勧誘を目的としたものではありません。
投資による損益はすべてご相談者及び読者ご自身に帰属いたします。
投資にあたりましては正規の目論見書、説明書等をご覧いただいたうえで、読者ご自身での最終的なご判断をお願いいたします。
本コラムは、信頼できると判断した情報に基づき筆者が作成していますが、その情報の正確性若しくは信頼性について保証するものではありません。』

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