- 堀口 雅子
- ベターライフスクエア ベターライフ・ナビゲーター
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
対象:お金と資産の運用
今回も「自分のお金で応援する」をテーマにご紹介したいと思います。
今回はワクチン債です。
私が新聞などで見かけたのは
3年前くらいだったかと思います。
日本の代表的な大手証券会社による新聞広告で一面ものになっていたのが印象的でした。
世界には貧しさのために予防接種が受けられず短い一生を終える子供たちがいます。
その子たちの命を守る支援です。
IFFImはイギリス政府の提唱により2006年に設立された多国間開発機構です。
途上国にいる子供たちへのワクチン提供の支援に賛同した加盟7カ国
英国・フランス・イタリア・スペイン・スウェーデン・ノルウェー
からの寄付金で
IFFImの活動は支援されています。
この寄付金、2006年から20年にもわたる活動のため、
ワクチン提供が限られたものになってしまう現状があります。
そのために「ワクチン債」が登場したのです。
長期間にわたる寄附金誓約を担保に債券が発行されているものです。
財務管理の実務はは世界銀行が行い、IFFImがサポートを行っています。
債券から得られた資金はGAVIアライアンスを経由して世界70カ国以上の子供のための予防接種プログラムに活用されます。
よりスムーズな予防ができるのです。
GAVIアライアンスは公的機関と民間機関のパートナーシップにより支援活動を行う国際機関です。
パートナーには世界保健機構、国連児童基金、ビル&メリンダ・ゲイツ財団などがいます。
これだけでも大きなプロジェクトだと感じられると思います。
IFFImは2015年までに5億人の幼児を助ける目標を掲げているので、
これからも発行のお知らせが目にとまることがあると思います。
ここ1年くらいで売り出しが終了しているものなどを含めると
南アフリカランド建て
豪ドル建て の
ワクチン債が目につきました。
ワクチン債は利率は高いものの、為替リスクはあります。
最近発行されているものでも
貧困によるこどもたちへの支援策とする
債券が発行されてきています。
これからもこのようなストーリー性のある債券発行は
増えそうだなと感じています。
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