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国税庁、東日本大震災による路線価の「調整率」を発表

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皆さん、こんにちは。

 

すでにニュース等でご存知の方も多いかとは思いますが、今月の1日、国税庁が東日本大震災による指定地域内の特定土地等に係る地価下落の状況を受けた「調整率」等を発表しました。

 

震災から間もなくして、「震災特例法」に基づき、「被災地の相続税・贈与税の申告においては震災の発生直後の価額にて評価できる」旨の発表はありましたが、「平成23年分の路線価」に乗じて「震災の発生直後の価額」を算出する、その具体的な数値が明らかにされた訳です。

 

簡単に内容を見ていくと、津波被害の大きかった宮城県女川町の一部で8割減の「0.20」、東松島市や本吉郡南三陸町の一部で7.5割減の「0.25」、岩手県大船渡市や釜石市、陸前高田市の一部や、福島県のいわき市、南相馬市などの一部で7割減の「0.30」、青森県の八戸市の一部などでは「0.70」、液状化などの被害を受けた千葉県浦和市の一部で「0.60」といったように、原則、各町(丁目)、大字単位ごとに細かく設定されています。

 

同様に東京国税局(東京、千葉、神奈川、山梨)及び関東信越国税局(茨城、群馬、栃木、埼玉、新潟、長野)も、局管内の各地における「調整率」等を公表しています。

 

また、原子力発電所の事故により、平成23年1月1日時点の価額から大幅な地価下落が見込まれる「警戒区域」、「計画的避難区域」及び「緊急時避難準備区域」にある福島県飯館村などの22地点における土地等(原発周辺土地等)は、調整率を定めることが困難なため、調整率を「0」として、相続税・贈与税の申告においては、その価額を0としても構わないこととされました。

緊急時避難準備区域については、本年9月末にすでに指定解除されているものの、平成23年中は解除前と同様に扱うこととされています。

 

その他、津波により水没してしまった土地等の価額は評価しないことや、震災における被害別の個別具体的な評価方法についても、通達や質疑応答で定められています。

 

指定地域内の詳しい「調整率表」とともに、津波などの影響等により町(丁目)や大字単位での調整率設定が困難な地域については、国税庁のHPにて地図で閲覧できるようにもなっています。

 

国税庁・財産評価基準書 路線価・評価倍率表のページ

(↑注:平成23年分をクリックして現れる地図で該当県を選択すれば「調整率表」及び地図が確認できます。)

 

 

なお、平成22年5月11日~平成23年3月10日までの間に開始した相続において、指定地域の土地を相続した方は平成24年1月11日まで相続税の申告期限の延長が認められています。

その期限延長の対象となる方は、以下の通りです。

 

(1)以下の指定地域にある土地を、平成23年3月11日において所有していた場合に限る。

・青森県 ・岩手県 ・宮城県 ・福島県 ・茨城県 ・栃木県 ・千葉県
・新潟県十日町市 ・新潟県中魚沼郡津南町 ・長野県下水内郡栄村

(2)指定地域にある土地を具体的に相続した相続人だけではなく、指定地域にある土地を相続しなかった他の相続人も含めて相続人全員の申告期限・納税期限の延長が可能。

 

 

平成24年1月1日現在でも、震災前の状況に戻るとは思えませんので、平成24年度の路線価においても同様の取扱いがなされるか否か、今後の動きに注目していきたいと思います。

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