- 平岡 美香
- フードコンサルティング株式会社 マーケティングアドバイザー
- 東京都
- マーケティングプランナー
対象:飲食店経営
- 平岡 美香
- (マーケティングプランナー)
本稿における(1)では、「変化のキーワード」として、
<1>価格と商品内容のリセット
<2>家庭の手間隙の代替需要
<3>ヘルシー志向の取り込み
を挙げました。続いて、前回の(2)では、この3つのキーワードを和食業態に当てはめました。
そして、最終回となる(3)では、洋食業態における変化のヒントを考えていきます。
イタリアンではもはや当たり前になっていますが、フランス料理など他の洋食業態でも、コース料理よりもカジュアルなプリフィクスが好まれています。
プリフィクスは、お客様には選べる楽しさと、自分の好みを反映させる満足感を提供し、お店にとっては売りたい商品をお奨めしながら値ごろ感を演出できます。
また、最近は、家庭でもパスタを作ることは珍しくなくなりました。パスタソースも、スーパーに行けばお店よりも豊富な種類があります。こうなってくると、パスタ料理の競合相手はもはや同業店ではなく、スーパーになってしまいました。
では、どこで差別化を図るのでしょうか? そう、パスタ麺です。
パスタ麺の種類はソース並みに多いですが、ほとんどの家庭では一般的なパスタ麺を使います。お店では、珍しいパスタ麺を導入するなどの工夫で、家庭の手間を取り込めます。
また、煮込み料理やシチュー類など、手間隙の定番料理についても、家庭でも使う深皿やシチュー皿ではなく、一人前用の小鍋や小型のフライパンなど、家庭ではできない演出が効果的です。
洋食でも、ヘルシー志向を考慮したメニュー開発は必須です。ソースを使わないフレンチメニューまで登場する時代ですから、何を食べてもこってり、重い料理では客足は遠退きます。
例えば、長芋に柚子果汁とたまり醤油を合わせたサラダドレッシングや、卵を使わないタルタルソースなど、野菜そのものをソース化する、カロリー半減のために固定観念を捨てるなど、ゼロベースでのメニュー見直しも考える時期ではないでしょうか。
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