- 平岡 美香
- フードコンサルティング株式会社 マーケティングアドバイザー
- 東京都
- マーケティングプランナー
対象:商品企画・開発
- 平岡 美香
- (マーケティングプランナー)
- 平岡 美香
- (マーケティングプランナー)
先日、6月1日(水)~3日(金)にかけて、幕張メッセ(千葉県)にて『ファベックス2011』(惣菜デリカ・弁当・中食・ 外食業界の業務用専門展)が開催されました。
外食レストラン新聞さんの発行母体である日本食糧新聞社が主催し、食品・食材や調理器具、容器包装資材のメーカー、卸企業を中心に約300社が参加。主にスーパーやコンビニ向けの惣菜やお弁当、デザート、ドリンク類が数多く展示されていました。
今回は本展示会のうち、「惣菜・べんとうグランプリ2011」で表彰された惣菜と弁当のうち、「お惣菜」について、その驚くべき実力についてご報告いたします。 なお、商品の画像は下記「FABEX」のURLをご参照下さい。
・金賞 「2層仕立ての春キャベツと豚肉のメンチカツ」
⇒着眼点を変えるとヒット商品が見えてくる好例
見た目は普通のボール状メンチカツですが、挽肉のミンチの大きさを変えて内側の粗びきミンチのタネを、外側の細びきミンチで包んだ2層構造とすることで、食べた時の外側のジューシー感と中心部の歯ごたえのある肉質を1度で堪能できる商品です。ゆで卵の卵黄と卵白の構造からヒントを得たようです。スーパーの惣菜売り場では1個158円です。
・銀賞 「ねぎ塩チキン」
⇒いつものタレ、ソースでは特徴は出せなくなっています
銘柄鶏ではない普通の鶏肉と白ネギを、「特製塩たれ」でローストしただけの商品。居酒屋定番の「ねぎま」の串を抜いたバージョンですが、これが本当においしい。まろやかな特製の塩に数種類のスパイスと、風味付にごま油が配合されており、上品でコクのある旨みが後を引きます。これで100g当たり220円です。
・敢闘賞 「まるごと南瓜のでんぽう蒸し」
⇒素材は原価だけではなく、使い方も大事というお手本
やや大振りのカボチャの中にカボチャのペースト、鶏肉、椎茸、銀杏などを詰め、茶碗蒸し風に仕上げた1品です。素材も作り方もごくごく普通の商品ですが、カボチャの明るい黄色とボリュームからくる存在感など、見た目のインパクトは一気にお客様の注目を集める1品です。1個683円ですが、4人分なので値ごろ感もあり、少人数の宴席にも使える商品です。
スーパーやコンビニ、そこに納入する惣菜メーカーの地道な努力の積み重ねを実感しました。同時に、他店と同じとか、似たような商品では、もはやお客様を惹き付けることは難しくなっています。
同じ食材でも、どう見せるか、どのように組み合わせてお徳感や満足感を演出していくのか。調味料についても、出来合いのものだけでは、差別化や価値観を打ち出していくことは困難になっています。
関連コラム
「ファベックス2011」レポート(弁当編) http://profile.ne.jp/w/c-56979/
「ヒット商品」開発のキーワード (1) http://profile.ne.jp/w/c-58309/
商品の差別化や価値観をどう打ち出していくか、定番商品の底上げ、リニューアルなどでお悩みの方は、お気軽にお声がけ下さい。豊富な事例とノウハウを有する専門コンサルタントが、御社と一緒に取り組んで参ります。
・FABEX http://fabex.jp/renew/seminor/2011/06/-2011.html
・フードコンサルティング http://www.food-consulting.jp/personnel/index.html
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