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羽田 未希
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閲覧数順 2016年12月09日更新

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人事制度にどこまで書くか?

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 私の思い・考え
 新たな人事制度を導入して、しばらくすると様々な運用上の問題が出てくるのは当然のことですし、これを見直しながらより良いものに作り上げていくのは当たり前に必要なことです。

 しかし、その問題提起の中で、「もっと具体的に」、「もっと詳細に」、「もっとわかりやすい記述に」といった指摘ばかりが出て来るケースがあります。私の経験上では、初めて人事制度を導入したような企業、成熟していない若い組織、マネジメント経験が少ない人が多い組織、技術系など何でも論理で考える傾向が強い組織にこのような指摘の出る事が多いように感じます。

 話を聞いていくと、評価のバラつきを抑えるため、相手の納得感を高めるためなど理由はいろいろ出てきますが、要はあまり考えたり説明したりしなくて済むようにマニュアル化してくれということのように感じます。
 人事制度の中の評価基準、職務要件といったものを具体化、詳細化、定量化するといった流れは十数年前にありましたが、その後はあまり定着しませんでした。結局は会社全体の仕事内容をマニュアル化することになり、業務変化のサイクルが速い今の環境では、それを作り上げるために膨大な労力、時間、コストがかかり、目的に見合わないことがはっきりしたからです。

 制度でどこまで決めて、どこから現場に委ねるかというさじ加減は、そこで働く社員の意識、経験レベル、その他環境で異なるので、どんな形が良いとは一概には言えません。ただ、何でもかんでも規則、基準、決まりを作るということは、一方では個々の社員が判断する部分を狭めるということです。「制度として細かいことを決めて欲しい」という意見が出るということは、裏を返せば「自分が判断しなくて済むようにしてくれ」と言っているのかもしれず、制度の問題として指摘されている事柄でも、実は運用方法やマネジメントスキルといった、制度とは離れた所に問題の本質があるケースが多々あることを考えておかなければなりません。

 例えば刑法では「○○の罪を犯した者は、○○の刑に処す」としか書いてありません。一つ一つの事例ごとに判例を積み重ねていくことで基準を作り上げていっています。フィギュアスケート等の採点競技では、決められる所はかなり詳細な基準を決めていますが、それでも個々の審判に委ねられる部分はあり、前後のミーティングや各種講習などで常に目線合わせを行っています。
 これを人事制度に置き換えると、例えばお互いの評価結果を持ち寄って検証しあう評価検討会議など、運用の中で発生した事例を意識共有する場を作っていくことで、判断事例が積み重なり、徐々に判断基準は醸成されていくはずです。

 何でも基準が明示されているのは一見良いように感じるかもしれませんが、その事で判断する機会や経験を奪われ、自分で判断を下す習慣が付いていない訳ですから、そんな社員にいざマネジメントなどと言っても出来る訳が無いと思います。

 安易に制度を直すことばかりではなく、本質的な問題が何かをきちんと捉えることが重要と思います。

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