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「具体化された目標」は現実化しやすいという話

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 私の思い・考え

 今はほとんどの会社で、“目標管理制度”のような仕組みを取り入れています。期初に組織全体の目標に沿った自己目標を設定して、期末にその達成度を評価します。その結果を処遇に反映するなど何らかの形で活かそうとするものです。

 そこでは、「評価指標を明確にしておくこと」が重要であるとよく言われます。それができていないと、後で適切な評価をすることができないからです。評価指標がはっきりしているからこそ、目標の達成度が高まるということもあるでしょう。

 

 また、評価指標を明確にするためには、「目標を具体化すること」も必要になります。

 この「具体化された目標」は、心理学や脳科学の観点からみると、「目標が具体化されていると、それが現実化しやすい」ということがあるそうです。

 

 例えば、「○○を買おう」と思って買い物に行くと、目的に見合ったそれなりのものが買えますが、漠然と「何か良いものがないかな」などと思って行くと、結局何も買えなかったり、逆に余計なものを買い過ぎてしまったりするそうです。

 何かの目標に向かって物事に取り組むとき、具体的なイメージを持って決めていこうとする人と、抽象的なフィーリングで判断しようとする人とでは、その実現性に差があるとのことでした。

 

 具体的なゴールイメージを持っていると、確かにそれに向かって行動しやすいし、その時の状況に応じて現実に見合った選択ができるので、目標が現実化しやすいのはわかる気がします。

 一方、抽象的な感覚で判断していると、これよりもっと良いことがあるのではないかと夢を見がちになったり、目標に向き合う意識が消極的になったり、逆に過剰になりすぎてしまったりということがあるのではないでしょうか。

 

 具体的なイメージの有無ということで、私が思い当たることでは「中途採用の人材要件」の話があります。人事の立場で現場に採用したい人材要件を尋ねると、「できるだけ良い人」などという抽象的な要件が出てくることがあります。さらに細かく聞くと、「そんな人はほぼいない」という空想のような人材要件であったりします。

 

 しかし、そんな現場に対して、話を聞いたレベルにほとんど達していないと思われるような人材を紹介してみると、意外にすんなり採用に結びついたりします。抽象的なイメージの状態では、あれもこれもと高望みをして、現実からかけ離れた人材要件になってしまうことがありますが、実際の人材が目の前に現れると、イメージが具体的になって現実的な判断ができるようになります。

 結果として、「自部門に必要な人材を採用する」という目標を現実化することができます。

 

 「具体化した目標は実現しやすい」ということを裏返せば、実現したい目標ではイメージを具体化することが重要だと言えます。抽象的、感覚的ではない具体的な目標設定を心がけることが必要です。

 

 

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