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伊藤 誠
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閲覧数順 2016年12月03日更新

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2013年6月の住宅ローン金利と今後の見通し

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  まず変動金利ですが、これは据え置きとなりました。5月21~22日に日銀で開かれた、金融政策決定会合でも金融政策の現状維持を決定するなど、現在は金利を引き上げる環境にはありません。


 日銀は、2%の物価上昇率を達成するまでは、基本的に「量的・質的金融緩和」を継続する考えですが、4月26日に公表した最新の政策委員の見通しの中央値では、物価上昇率を13年度は+0.7%、14年度は+1.4%、15年度は+1.9%(消費税率引き上げの影響を除く)と上方修正しているものの、15年度の予測の幅が+0.9%~+2.2%と大きく、2%の物価上昇率の達成に対して、委員の間でも意見が割れていることが伺えます。


 次に長期固定金利です。6月の全期間固定金利は、三井住友銀行では前月比0.33%上昇の2.83%となっています。5月中旬までの株価上昇による、債券市場から株式市場への資金シフトやアメリカ長期金利の上昇、黒田日銀総裁による、長期金利上昇容認発言なで、長期金利が上昇したことが要因と考えられます。


 今後の見通しですが、変動金利はしばらく据え置きとして、長期固定金利は、今後も不安定な展開が続きそうです。


 本来は長期金利も含め、金利を低下させるための金融緩和が、急ピッチな株価上昇や黒田日銀総裁による長期金利上昇容認発言などにより、逆に上昇しています。


 物価が上昇していない現在、黒田日銀総裁が全ての金利を押さえ込む強いメッセージを発すれば、債券市場にも安心感が広がり、国債も買われ、長期金利も低下すると思うのですが、2年先を見据える黒田日銀総裁と現在進行形の市場との間で、うまく対話が進んでいません。


 このため、株価が調整しているにもかかわらず、長期金利が高止まりするなど、今後の展開が非常に読みにくくなっています。


 5月30日の参院財政金融委員会で、「長期金利に強力に低下圧力を加える」とようやく語気を強めた黒田日銀総裁ですが、債券市場との対話がスムーズに進むにはまだ時間がかかるとみられ、しばらくは現行水準での推移が続く可能性がもっとも高いと考えています。


 なお、フラット35の金利は月初の第2営業日にあたる、6月4日に発表の予定です。 

 

沼田 順(CFP(R)認定者・1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)

 

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