- 沼田 順
- Office JUN 代表
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対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
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最近、金利上昇の話題として、長期金利という言葉を聞く機会が増えました。しかし、長期金利という言葉を正確に理解するのは、なかなか大変だろうと思います。今回はこの言葉について、解説したいと思います。
まず、長期金利というのは10年物国債の利回りを表します。例えば、10年物で利回り5%の国債があったとしましょう。
ここで当初の利回りは必ず一定ですので、国債に買いが入り、国債の値段が上昇すれば相対的に利回りは低下、逆に値段が下落すれば利回りは上昇となります。
現在は国債が売られやすくなっているため、国債の値段は下落し利回りは上昇、すなわち長期金利も上昇ということになります。
また長期金利の解説でイールドカーブという言葉もよく出てきます。これは、縦軸に金利、横軸に期間をとった場合に描かれる、利回り曲線のことを言います。普通は、短期金利より長期金利の方が高いので、イールドカーブは横になだらかな上昇曲線になります。
同じように、イールドカーブのフラット化という言葉も使われます。景気が転換期を迎え、金利水準が今後どう変化するか不透明な場合は、短期金利と長期金利の差が小さくなり、カーブがゆるくなる傾向があります。図に表すと、横に直線的になるのでこう言われます。(4月の緩和直後がこのような状況でした)
24日、黒田日銀総裁は講演で、量的・質的金融緩和は、直接的にイールドカーブに働きかける効果があると語りました。
これは上記の解説を参考にすれば、なだらかな上昇曲線を下に押し下げ、全体的な金利水準を下げる効果があるという意味です。
今週は株価が調整している関係で長期金利は安定していますが、市場にはまだまだ警戒感が漂っています。今後も長期金利の動向には、要注目と言えそうです。
沼田 順(CFP(R)認定者・1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)
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