大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「カナダ留学でのホームステイ - 問題山積に要注意」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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カナダ留学でのホームステイ - 問題山積に要注意

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留学 大学・高校正規留学 2018-12-12 09:48

留学を計画中ですか?

特に未成年の高校留学を検討中の方に、カナダのホームステイ情報をカナダ現地からお届けします。

 

こんなサイトに出会いました。

アルバータ州エドモントンのホームステイ斡旋サイトです。

まるで、留学生のオークションのような情報が並んでいます。

留学生自身が自己紹介をし、毎月いくら払うかまでも掲載しています。

そこからホストファミリー希望者が選ぶわけですね。

完全なビジネスです。

 

これが現在のホームステイで起こっていることです。

 

学校選定よりもはるかに難しいのが、実はホームステイかなと。

「ホームステイコーディネーターが厳しく選定しています。」

「地元の良い家庭ばかりです。」

「トラブルがあればすぐに対応し、生徒の立場に立って解決します。」

などなど、エージェントや受け入れスクールボードがきれい事を並べ立てますね。

 

しかし。

ホストファミリーの危機的不足が20年近く続く現状では、次のような現実が待っています。

 

先の留学生オークションのサイトでも「毎月お金が入って来るよ!ホストファミリーになりませんか?」と宣伝しているように、ホームステイとは全くのビジネス契約であることを認識して下さい。

日本人留学生に興味があり、自分の子供のように世話をしてくれるホストファミリー。。。は、まずいないと考える方が無難です。

 

同じサイトから今度はホストファミリーのオークション(!)を見てみました。

移民の名前が多いですね。

または、シングルマザーか、部屋だけを貸しているビジネス団体が名前を連ねています。

インド人が貸している部屋は「良い家庭のインド留学生のみ」とか書かれてますね。

またホームステイ費用はアメリカドルで記載されてますので、かなり高額な場合が多いです。

食事は別費用というのもあり、月US350でチキンと野菜だそうです。 あれ?

しかも一日2食のみ。 ふむ。

 

気になったのが、2015年の情報がそのまま載っていることです。

ホストファミリーの情報が更新されないまま残っているということは、新しい人が入って来ていないと考えられます。

 

もうひとつ気になる団体があります。

Canada Homestay Networkというビジネスが、かなり多くのスクールボードにサービスを提供しているようです。

ホームステイには常に大きな問題がつきまといますので、スクールボードは自分たちで対応するのに嫌気がさし、アウトソースするようになりました。

現在はアウトソースしていないスクールボードを探す方が大変なくらいです。

 

そこに入り込んだのがこの団体のようです。

うまくやったなという感じですが、ようやるな〜というのが本音です。

選んでつく仕事ではないですね、これは。

この間もエドモントン地区のコーディネーターを募集してました。

中国人留学生に対応するのでしょうか、中国語を話せるとプラスよ!と求人広告を出していました。

スタッフの入れ替わりも激しいのかなと思います。

 

もっと気になるのが、料金を公開していないことです。

スクールボードとの密約があるのか、人を見て料金を決めるのか、どうも嘘くさいです。

 

こんな記述もありました。

「下記の場合は追加料金が必要となります:

・学校に近いホストファミリー(どのくらい近いかは記載なし)

・専用のバスルーム (専用でない場合は、どんな環境なのかは記載なし)」

とにかく、すべてが儲けにつながる仕組みのようです。

 

大げさなサイトの割に情報が非常に少ないのも怪しく思えます。

For hosts, For students, For schools, For agentsのどのタブでもすべて同じ情報しかないのも「あれ?」です。

裏の情報によりますと、ここに丸投げしているスクールボードには、この会社を使うようほぼ強制的に留学生に指示している所があります。

指示というより命令ですね。

未成年留学生に必要なCustodian(後見人)はこのサービスを使えと断言しているスクールボードもあります。

もちろん、かなりの費用を取られてしまいます。

本来は、スクールボードが無料で提供すべきCustodianも、このCanada Homestay Networkの儲けになるようルール付けしているのはなぜでしょうね。

もっと掘り下げて調べてみたい分野です。

 

 

カナダへの高校留学を希望しているみなさん、そして親のみなさん。

留学後にどんな生活が待っているのかを、滞在の大部分を占める大切なホストファミリーの選別。

こんな難題山積の現状をまずは認識することから始めて下さい。

 

個別のご相談がありましたらこちらまで。

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