大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「やってはいけない英語勉強法ランキング」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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やってはいけない英語勉強法ランキング

- good

英語学習方法 2016-04-11 13:30

新聞に特集がありました。

「お勧めの英語勉強法ランキング」

 

またか。。。

 

アインシュタインの名言:

“Insanity” (正気ではない状態)= Doing the same thing over and over again and expecting different results.

[同じことを何度も何度も繰り返して、こんどこそ違う結果が出るだろうと期待すること。]

 

2011年に書いたコラムで、効果のない英語勉強法を盲信する日本人のInsanity について書きました。

変わってませんね〜。

 

何十年もやって来て、日本人の英語力はほとんど上がっていないのに、未だにそのカチカチの勉強法を変えることすら考えず、同じことをやっています。

 

え?

じゃぁ、どうしたらいいんですか?!

 

「お勧めの英語勉強法ランキング」にある方法を絶対使わないこと。

 

世界に悪名高い「英語の出来ない日本人」からは一歩ぬけ出すこと間違いなし。

 

というわけで「お勧めの英語勉強法」を全部覆した「やってはいけない英語勉強法ランキング」を紹介します。

 

1. 「 TOEIC や TOEFL の点数を目安にして勉強する」ー つまり ー「点数を目安するのはダメ」

 

日本人は受験勉強や資格勉強が大好きですよね。

うまく訓練されています。

 

従って、英語の点数を目標にしたり、ご褒美にしたりのまやかしはずっと昔からやっていたはず。

それでも英語は出来るようになっていない。

 

じゃ、今更名前だけ「受験勉強」をアルファベットの TOEIC, TOEFL に置き換えても中身は同じ。

効果はない。

ですね。

 

 

2.「雑誌やサイトなどで見た表現や単語を書き留めて覚える。」ーつまりー「表現や単語の暗記はダメ」

 

この暗記型の英語勉強法こそ、今まで全く役に立って来ていないことは誰の目にも明らかです。

「教科書や問題集を覚える」が、「雑誌やサイト」と媒体を変えても同じです。

 

今まで「覚えたフレーズ」がうまく機能したことはありますか?

質問をした最初だけはその暗記したもので「通じた!」と小躍りしたものの、そのあとの相手の反応についていけず、一度限りの英語のやりとりで終わったのでは?

 

何を覚えても同じです。

 

 

3.「英語の映画やドラマを数多く見る。」ーつまりー「勉強のために数多く見ても意味がありません。」

 

英語の映画やドラマは昭和30年代から日本のTVで放送されています。

こんな方法を今更提案している人が示唆していることは「今までの日本人は英語の映画やドラマを余り見ていないので英語が出来ない?」ということですか?

 

そんなわけないでしょ。

 

 

4.「英語を読むときは音読をする。」ーつまりー「音読しても無駄です。」

 

怪しいカタカナの発音と、日本式抑揚とでいくら音読しても、脳は外国語として処理出来ません。いくらやっても時間の無駄です。

 

脳の日本語部分で英語の音を勝手に日本語化して理解して来たことが、「日本人の英語下手」の大きな原因のひとつだと思います。

 

 

5.「外国人のいる場所に出向き、英語を聞いたり話したりする。」ーつまりー「効果はないどころか、迷惑だからこれはタブー。」

 

「外国人=英語の勉強相手」のように日本人が大きな勘違いをしていた時期がありましたね。

「修学旅行では5名の外国人に話しかけること」とか、「外国人をみかけたら話しかけてみよう」とか、「外国人が話し相手として常駐するサロンを作った英語学校」とか。

 

(パートナーのカナダ人の言:以前は道を歩いていただけで、高校生、若い人、おじさん、おばさんにも声をかけられていきなり「お友達になって下さい。」 参ったね、あれには。)

 

効果ありましたか?

ないです。

 

外国人講師のいる英会話学校も星の数ほどありましたが、役に立ちましたか?

たっていません。

 

だから今でも日本人は恐ろしいくらい英語が出来ません。

 

自分の時間を侵害される外国人にとってはえらい迷惑な行動です。

止めて下さい。

 

 

 

6.「CD付き英文法のテキストでリズムや構文感覚を身につける」ーつまりー「CD付き(CD? 今の時代に?)の教材は買わないこと。 お金の無駄です。」

 

この提案には笑ってしまいました。

CD?

 

Anyways, CD, DVD付きの教材は何十年にも渡って日本中で販売されています。

騙されて買う人も多いとか。

 

本当に効果があるのなら、今では日本中「英語の達人!」

そうですか?

 

 

結論と提案

 

英語の勉強法について、万人向けのベストランキング方法など存在しません。

そんな考えが存在すること自体、「外国語を勉強するとは」の意味がわかってない証拠です。

 

長年の英語教育経験と、最新の脳科学から、ひとつだけ提案出来ることは。

「本を読むこと」です。

誰でにも効果が認められると考えます。

脳の新しいネットワークが出来て来ます。

 

本でも特に”ストーリー”を読むこと。

その背景にある文化の理解、ひとつひとつの表現に巧みに使われる文法、正しい意味で使われている語彙、それらが暗記などする必要もなく脳の中に蓄積されていきます。

 

自分のレベルに合った本を約20冊程度読んだところで、一挙に英語レベルの階段が一段進みます。

そして、少し高くなったレベルに格闘しながらまた20冊。

そしてまた一段。

 

日本人にとっての英語の勉強は正にこれのくり返しです。

終わりはありません。

 

ただし「勉強だから」「英語がうまくなりたい」からという理由では「本読み」の効果は下がるどころか、「本を読む」こと自体が長続きしません。

おそらく一冊〜3冊で投げ出してしまうと思います。

 

「英語の本を読むことが楽しい。」「時間があいたら英語の本を読むのが待ちきれない!」

このような意識化でのみ、効果が最大に発揮されます。

 

 

やってみてください。

 

「え? もっと速攻の効果的な勉強法がいい〜!」

それなら、残念ですが、新聞や雑誌のランキング勉強を続けてずっと英語下手でいて下さい。

それが残酷な現実です。

 

 

カナダの高校・大学で勉強する日本人留学生のサポートをして20年余りになります。

成功した生徒?

みんな上記のように本を読みました。

 

途中落伍した生徒?

「本を読む」ことの大切さを理解出来ず退場しました。


 

 

参考にしてください。


Good Luck! 

 

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