大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「「自分が誰で何がしたいのか」わからないまま大人になる日本」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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( カナダ留学・クリティカルシンキング専門家 )
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「自分が誰で何がしたいのか」わからないまま大人になる日本

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迷子になった日本の教育 2014-07-20 15:06

タイトルの通り、「自分への認識」が育たず迷う若者から相談を受けました。

この相談者だけでなく、実は日本の大多数の人が同じ苦悩を抱えていると思います。

 

それでも、「ま、みんなと同じことをしているから。。。いいか。。。」とごまかしながら人生を過ごしますが、不安と何か満ちたらない気持ちを抱えたまま年を重ねていく。

そんな方が非常に多いと感じます。

 

私はこれからどうしたいのかについて悩んでいます。

将来の夢は幼稚園教諭でしたが、結局合わないのではと思い始め、それ以降何がしたいかわからなくなりました。

何となく受けた大学も落ち、もう一度大学について考えてみようと大学編入コースのある専門学校に行きました。

しかし、考えれば考えるほど大学に行く意味が見えなくなってきました。興味のある学問もありますが、それを大学で大金を払ってまで突き詰めて学びたいのかというとNOです。友達からは大学に行かないと出会いがないと言われます。 しかし、友達や彼氏を作るために大学に行く意味もよくわかりません。

漠然と留学したいとも思っていましたが、勉強したいことが明確ではないのに行ってももったいないようにも思います。

就職もしないといけないのに就職したくないとも思ってしまい、もうすぐ20歳で大人にはならないといけないのにまだ悩んでいます。私はこれからの将来どう考えていったらいいのでしょうか。

 

 

正に日本の若者を代弁するSOSに聞こえます。

 

生まれ育つ日本社会にはクリティカルシンキングが存在しません。

自分のこと、周りのことに「なぜ?」を感じ、そこから自分の考えを発達させていく土壌がありません。

 

従って、幼い時から20歳になるまで、「周りがそうするから」「そうするのが当たり前だから」「親がそういうから」「教師がそういうから」「友達と合わせたいから」という理由ですべての選択をして来ます。

 

自分の能力を自分だけの方法で試すこともなく、新しいことに挑戦することを恐れ、親に反対されただけで萎え、「他と違うこと」を恐れるあまりに、自分とは誰なのかをみつけることが出来ないまま大人になります。

 

人間はそれぞれみな異なるもの。

それぞれがみな異なる能力の芽を持っているもの。

 

時代遅れも甚だしい平等教育を推進する日本の教育制度の中では、個の能力、特性は押しつぶされてしまいます。

 

本来、人類としての成長は遺伝子によりプログラムされています。

 

10歳になるまでには、周りへの好奇心を惜しみなく「なぜ?」で表現し、自分なりの答えをみつける経験をするようになっています。

それによって脳「考える部分」が発達します。

 

10代前半には発達した脳が論理的思考能力を持ち、「自分」を分析し始めます。

後半には、高等な思考能力を必要とする勉強を始め、また学校だけでなく、社会との接点を経験しながら、人類の人類たる脳の部分を完成させます。

 

その脳の完成により、「自分とは誰」で「何が出来るか」という自己認識が可能になります。

 

 

折角生まれた時からプログラムされているその脳の発達を、完全に抑えてしまうのが、日本の社会・文化であり、教育制度だと思います。

 

そんな中で脳が未熟なまま18歳になる日本の高校生たち。

親の意向で塾漬け、北朝鮮の軍隊のような部活とやら、アルバイトで社会を経験することもままならない。

かわいそうでなりません。

 

「自分」を知らないまま、点数、親の意向などだけで大学選び。

世界に悪名高い「遊びパラダイスの日本の大学」でなんとなく4年回過ごし、みんなと一緒に就活。

 

ところてんのように社会に押し出され、あとは社会の流れに溺れそうになりながら人生の坂を下りて行くだけ。

就活が終わったら、人生の大半が終了する日本の若者たち。

 

「自分」がないからです。

 

 

では、現在20歳になる相談者の方を始め、上記説明に「はっ」とした方はこれからどうしたらいいでしょう。

 

選択肢はふたつありますよ。

 

1) 個を伸ばすことを「よし」としない日本から出てみる。

 

それも、団体ツアーや、インチキ語学学校で他の日本人たちと交わる「似非外国体験」ではなく、直接外国社会の中に自分で飛び込むために。

 

目的地はクリティカルシンキングが社会に根付いているところ:英語圏特に北米をお勧めします。 治安の面と国の外国人受け入れ制度からは、ダントツでカナダがお勧め。

 

そのための準備としての勉強は必須です。

準備と特化した場合、日本の大学のようなスローペースは目的に合致しませんね。

 

自分の興味のある事を例えば、Coursera などで勉強する。

 

現地社会に入り込むために英語は欠かせません。

 

それも、単語・フレーズ暗記、英語ごっこをしている会話学校などはまったく役に立ちません。

 

英語圏の人と、英語で人間としてのコミュニケーションが取れるように準備する必要があります。

 

結果、「カナダに行ってどうなるの?」

 

まず半年頑張ってみて下さい。

自分がみるみる変わるのが実感出来ますから。

自分の脳が動き始めるのがわかるはずですから。

 

そこからはもう大丈夫。

「自分」で決めて「自分だけの」人生を始めることが出来るはず。


Trust me.

 

 

1) 外の世界に飛び出す勇気がないし、親が反対するので・・・。

 

仕方ないですね。

日本で周りと同じことを無難にし、生きていくしか選択肢はないと思います。

 

自分の中では不安で不満でしょうが、日本から出ない限り、また、日本の国が破たんしない限り、生きるための「食」「住」はなんとかなるかな?

 

急激に変わりつつある世界の中で、果たしてそのような日本的従属的生き方がどこまで持つかは不明ですが。

 

 

日本で「集団ごっこ」をして生きていく選択をした方も、人生のどの時点でも、「このまま死ぬのは嫌だ!」と思ったら、1の選択肢を勇気をもって選んでみて下さい。

 

いつからでも遅くありませんよ。

 

 

次へのステップで困ったら、またご相談下さい。


Good luck.

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