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対象:住宅設計・構造

分離発注のメリット・デメリットについて

住宅・不動産 住宅設計・構造 2010/02/12 01:43

はじめまして。
マイホームを検討しているのですが、分離発注方式という手法に興味を持っています。下請け業者が発生しないということで、いわゆる中間マージンを圧縮できるので、コスト削減になるようですので、非常に施主側からすればメリットが大きいので、もっと普及していても良さそうな気がするのですが、私の周辺では誰も知りません。
あまり普及していない方法なのでしょうか?普及しないということになると、なにかしらデメリットがあるのかとも考えます。そこで、数点お尋ねしますが、分離発注方式のメリット・デメリットを教えてください。
2点目として、建築家や地元の工務店などに建築をお願いした場合、分離発注方式をお願いすれば、どなたでも対応できるものなのでしょうか?3点目、マイホーム作りには多額の借入金が発生しますが、分離発注方式の場合でも、金融機関から融資してもらえるのでしょうか?
以上、3点ほど教えてください。よろしくお願いします。

磯科さん ( 山口県 / 男性 / 37歳 )

回答:5件

メリットとデメリット

2010/02/12 10:14 詳細リンク
(5.0)

確かに経費削減に繋がるイメージはあることでしょう。
これが感じるメリットかも知れません。

分離発注には色々な形態がありますが、以前、建物本体工事と設備工事関係を別々にして発注した現場がありました。実際現場では、設備配管廻りの補修はどうするのか?雨水工事マス工事は設備で見てくれてたのでは?などと、その他色々と勉強したことがあります。

さらに、建物本体工事を、大工工事、サッシュ工事、内装工事などと分離する形をとる時には、やはりそれを総括する人物が必要になってくるでしょう。

工事の請負側で総括する人物がいないと責任の所在がはっきりしなくなるケースもあり、基本的に施主の自己責任で費用負担が発生するケースもあります。

また銀行の審査に関しても、総括した請負契約書が必要な場合も多いと思います。
分離発注を希望される場合は、多数の分離発注の経験のある工務店や設計事務所を通じて行うほうが無難だと思います。

分離発注以外の方法では、設計事務所が設計をし、それをもとに工務店数社に見積もりをするという方法もあります。山口県の場合は、工務店による地域格差が大きく、例えば、1社が2000万円で見積もったとしても、高いところで2700万円ぐらいで見積もりが出ることもあります。

もし分離発注を考えていたとしても、普段2700万円ぐらいで見積もりを出す工務店と分離発注を考えていたとしたら、メリットは全くないと言えるでしょう。

このように、実際にはデメリットが多く、施主の自己責任というニュアンスがかなり大きくなりますので、あまり広がっていないのが実情でしょう。参考になれば幸いです。

八納啓造

追伸 コストに関しての話をレポートでまとめたものがありますので興味がありましたら
ダウンロードしてみてください。
http://www.keizo-office.com/report.html

評価・お礼

磯科さん

早速のご回答ありがとうございます。
経費節減というメリットに惹かれていましたが、人生最大の買い物を素人の「自己責任」で実行するにはリスクが有り過ぎるなという感想です。
分離発注方式の経験を数多く積まれた建築家の方を県内で(できれば近所で)探せればいいのですが、簡単に探せそうもありません。資金面で不安がなければ、冒険のつもりで建築家の方と一緒に家造りを楽しめそうなのですが、ちょっと課題が多そうですね。もう少し勉強してみて、疑問が生じた際は質問させて頂きますので、御協力お願いいたします。

回答専門家

八納 啓造
八納 啓造
(建築家)
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分離発注方式について

2010/02/13 17:03 詳細リンク
(5.0)

こんにちは。 サカイデザインネットワークの酒井です。

私共では10年以上前から「分離発注方式での住まいづくり」を積極的にとり入れてきました。 日本の建築コストは非常に高い(人件費や経費が高いのです・・)ため、上質な材料を使いコストを抑える一つの手法としてたいへん有効な建築方式と言えます。

ただし、住宅規模の建築で分離発注方式を行う場合、基本的には設計を担当する設計事務所にその経験と全体のマネジメント能力、資材の調達能力等が必要になります。

メリットは、簡単に言えば、工事を直接担当する所に依頼する(営業部門を通さない)、資材は供給元から直接仕入れるなどでローコスト化と経費が大幅にコストダウンできること、そして工事をする業者さんは、すべてが元請けとなり常にお客様の顔が見えている状況で仕事をされるため下請け感覚の工事がなくなり責任感が増すという状況もあります。

デメリットは、工事見積りや業者さん決定にコストの検証をするための時間を余分に必要とすること、契約書が複数枚になること、お支払い先が複数になること、等でしょうか。
私共が過去に経験している中では、施工や保証という部分においてもデメリットはほとんど感じません。

コラムでも連載で分離発注方式んついて書いておりますので、ご興味ありましたらぜひご覧下さい。⇒ローコストを実現する分離発注方式とは

今後のご計画で参考になりましたら幸いです。

評価・お礼

磯科さん

ご回答ありがとうございます。
酒井さんのコラムも拝見させて頂きました。
メリットが大きいこともよくわかりました。
しかし、最大のネックは、分離発注方式を引き受けて頂ける工務店または建築家の方と出会えることだと結論づけています。縁を求めて今しばらく検討してみます。

回答専門家

酒井 正人
酒井 正人
(東京都 / 建築家)
サカイデザインネットワーク有限会社 取締役社長
03-6379-4831
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。

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横山 彰人

横山 彰人
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分離発注方式について

2010/02/12 08:17 詳細リンク
(5.0)

文面拝見しました。 なかなか建築業界の仕組みが複雑なので分かりにくいと思います。

分離発注方式は特に新しいやり方ではなく以前からありました。

お客様にとって金額が安くなると分かりながらなぜ普及しないのか、当然疑問が起きるところだと思います。

しかし、最近多くなってきた施主支給という形で設備や商品をお客様が直接入れ、工事金額からその項目を始めから抜いてしまうのも、分離発注のひとつの形式です。
もちろん認めない業者も多いのですが。

私の事務所もお客様の要望や状況によって、工事全体の3分の2の部分については分離発注方式を取り入れています。(興味のある方はご連絡下さい)

メリットは多いのですが、最後の責任の所在が不明確になる事。また頭になる人の業務が多くなる事などが上げられるでしょう。

一般の工務店に分離発注を持ちかけても組織が出来ているので無理でしょう。

その意味では設計事務所がが一番できる立場にあります。

契約がしっかりしていれば分離発注は中味の問題なので、銀行の融資は問題はありません。

分からないところがあればご連絡下さい。

横山彰人

評価・お礼

磯科さん

早速のご回答ありがとうございます。
経費節減というメリットに惹かれていましたが、人生最大の買い物を素人の「自己責任」で実行するにはリスクが有り過ぎるなという感想です。
分離発注方式の経験を数多く積まれた建築家の方を県内で(できれば近所で)探せればいいのですが、簡単に探せそうもありません。資金面で不安がなければ、冒険のつもりで建築家の方と一緒に家造りを楽しめそうなのですが、ちょっと課題が多そうですね。もう少し勉強してみて、疑問が生じた際は質問させて頂きますので、御協力お願いいたします。

田中 光一

田中 光一
工務店

- good

分離発注

2010/02/14 13:37 詳細リンク
(5.0)

遅れての返事ですみません。SOCIUS 岩間隆司氏のご意見が的確だと思います。
私は工務店としての立場ですが、施工管理には明らかに設計管理とは別の能力・経験が必要です。現場での細かな部分の、判断、調整でも仕上がりに大きく影響してきます。作業の内容により、現場に入る職人・業者の技量・得意分野によって発注先を選定するなど、人間関係を含め簡単なものではありません。下請けであっても、現場で仕事をする人たちはお客様とは顔なじみとなり、お客様に対し、加えて元請けである工務店の名を汚さないためにも尚一層の注意力を持って仕事をするともいえます。分離発注されるにしても、工事を全体的に管理・調整のできる部門(人)を職種の一つとして、選任しないと施主の負担・リスクは想像以上のものだろうと思います。瑕疵担保責任保険についても多少複雑でありリスクも感じます。http://www.hamaken.jp/210305siryou.pdf
行き着くところ、岩間氏と同じく、思いの合う設計者、工務店を見つけることが一番の得策だろうと思います。

補足

納得できるすまいの完成を願っています。老婆心ながら、建築家or工務店でなく、折角ですから「兼ね備えた建築家&工務店」との出会いを、贅沢に追い求めましょう。

評価・お礼

磯科さん

貴重なご意見ありがとうございます。
保険のことも気になっていたところに、参考資料までご教授いただき感謝しております。
賛成の方、反対の方、それぞれの立場でのご意見を頂きましたが、いずれの方にも共通していることは結局は能力と経験を兼ね備えた建築家または工務店と出会うことがすべてだと思っております。
まだまだ、家造りの緒に就いたばかりですので、最終的にどうするのか、判断材料のひとつにさせて頂きます。

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