「2012.12.21日経新聞」より抜粋
(政府の地震調査委員会は21日、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を地図上で示す今年版の「全国地震動予測地図」を公開しました。
次の巨大地震発生が危惧される西日本の「南海トラフ」沿いでは、高知(66.9%)と徳島(64.2%)がそれぞれ3ポイント上昇。大阪は2.5ポイント増の62.8%で、名古屋は1.1ポイント増の46.4%です。南海トラフ沿いは大地震が多発する東海、東南海、南海地域を含み、マグニチュード(M)8~9の地震が起きる危険性が指摘されています。)
1995年の阪神大震災が起きる直前の発生確率はわずか0.02~8%だったのが数十倍~数百倍に上昇したのは、阪神大震災や東日本大震災を経験して、地震は常に身近にあるものと云う意識の現われです。今急に地震が多くなった訳ではありません。海洋プレート型地震は数千年前から周期的に日本を襲っています。同様に周期性はありませんが、海洋プレート型地震で地層に歪が出来れば、規模は小さくても建物に大きな被害をもたらす、阪神大震災の様な活断層型地震も発生します。
これから建てる家。50歳までの人は確率的に云いますと、ほぼ間違いなく震度6弱以上の地震を経験します。今の建築基準法の基準から、最近の地震データを元に考えますと、悪条件が重なればの話しですが、震度5弱から倒壊が始まる可能性があります。今の建築基準法は地震に対する備えが甘いと個人的には考えています。
このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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また、IAU型免震住宅設計資格取得者として、免震住宅等の相談も行っています。
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