hCG投与について 追伸事項 - その他の心と体の不調 - 専門家プロファイル

徐 大兼
アキュラ鍼灸院 院長
東京都
鍼灸師

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対象:心と体の不調

茅野 分
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(精神科医(精神保健指定医、精神科専門医))
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市原 真二郎
(カイロプラクター)

閲覧数順 2024年04月24日更新

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hCG投与について 追伸事項

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不妊治療 鍼灸


先週の木曜日、採卵前になぜhCGを投与しなければならないのか、また何故LH製剤がないのかについて説明させていただき、大きな反響をいただきました。ありがとうございます。

採卵前になぜhCG?

さて、当院へ通院されてる患者様の多くは新宿にある加藤レディースクリニック(KLC)、もしくは新橋にある加藤レディースクリニック系列の新橋夢クリニックに通院されています。KLCの大きな特徴としては採卵前にhCG製剤を全く使わないことがあげられます。

では、なぜKLCではhCG製剤を使わないのか?

それはKLCではhMGやhCGを多量に投与すると、排卵されない卵胞が残ってしまう(残像卵胞)元凶であると考えているからです。残像卵胞は次の生理周期で排卵されたとしても、良好な卵子にはなりにくいのです。もう一つのKLCの特徴は刺激の量をごくごく軽く押さえていることです。いくら卵がたくさん作られてもいい卵でなければ、妊娠は難しいと考えています。ですので、どちらかというと他のクリニックと比べると、体により優しいと考えます。但し、この方法だと採卵できる数が限られてしまいます。しかし、多くの患者様を治療するなかで、やはり数よりは質が大事だと考えます。時に強い刺激法で20個採卵できたとしても、1個も受精しないといったことも起こり得るわけです。また、AMHの値が低い人へ強い刺激をしても、良い卵はなかなかとれなかったり、卵巣が刺激に耐えられず、すべて空砲のようなことも起きます。

話を戻しますが、KLCではhCGの代わりに点鼻薬(スプレキュア)を利用しています。
スプレキュアとは、視床下部に働きかけることで脳下垂体ホルモンの分泌を抑制するGnRHアゴニストというお薬です。本来は抑制する作用があるのですが、短期間利用すとフレアーアップ現象がおこり、LHとFSHの急激な上昇を招きます。この作用を利用して採卵します。

スプレキュアについてですが、ここ数年でスプレキュアに代わってセトロタイド、若しくはガニレストといったGnRHアンタゴニスト製剤が多くつかわれるようになりました。利点としては、GnRHアンタゴニストはGnRHアゴニスト(スプレキュアなど)に比べ長い期間投与する必要がないため、効果がすぐに現れること。また、「下垂体の回復が早い」「HMGの投与量が少なくOHSSの発症が少ない」「卵巣刺激にかかる総費用が安い」などのメリットがあります。

何はともあれ、不妊治療をすることによって、より元気になったりより健康になる人はまずいないので、体の負担も考えて、健康にはいつもより一層留意したいものです。

アキュラ鍼灸院
ファティリティーウェルネス
院長 徐 大兼

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